Pop Styleブログ

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どうも、どすえダイエッター、(森ゾー)どす。みなさまお久しぶりどす。大阪勤務・京都在住の私、(森ゾー)が、ほぼ半年ぶりにポップスタイルに戻ってきましたんどす。さて今週の「ALL ABOUT」で取り上げますのは、京都在住にして作家とバスガイドの2足のわらじを履く、花房観音(はなぶさ・かんのん)さんどす!

★2足のわらじフェチ、本領を発揮!

東京から大阪に転勤になって、そろそろ1年の(森ゾー)。子供の頃からのあこがれの街だった京都に住み、毎日、大阪までせっせと通勤しています。そんな中で、ある日、京都在住の同僚記者から、「花房さんの京都官能小説が面白いよ」という情報をゲットしました。さっそく何冊か読み始めたところ、花房さんが、現役バスガイドと作家を兼ねていることを知りました。そうなると、「弁護士とラジオパーソナリティー」「スリランカ人タレントと大学教授」「プロレスラーと国語教師」といった、「2足のわらじ」フェチの私の執筆欲がムラムラと沸き上がってきたのです!

 さらに、花房さんは業界人からは「官能界の山村美紗」と異名を取っているそうです。山村さんも、京都を舞台にした作品が多数あるので、そういう二つ名がついたのでしょう。もう、京都好きの私にとって、この人を取り上げずに誰を取り上げる!とばかりに、いきり立ちまして、(市)編集長に「どうしても書きたい人がいる!」と売り込んで、今回の掲載の運びとなりました。

★会ってみると、常識人!

 紙面は、花房さんの「現役バスガイド」という特性を生かし、小説の中に登場する京都の観光スポットを案内してもらうという構成にしました。官能小説を書く女性というのは、お会いする前は杉本彩さんや叶恭子さんみたいなイメージを持っていましたが、いざお会いしてみると、きわめて普通の、常識人の方でした。最近は1年に5、6冊のハイペースで小説をお書きになっていて、出版社からの依頼もひっきりなしに来ているそうですが、その最大の理由は「編集者の指示と、締め切りをしっかり守る」からだとか。バスガイドの性(さが)なのか、取材の待ち合わせ時間の15分前にはきっちり到着していらして、私の取材の質問にも全て、丁寧ににこやかに応じていただきました。取材を通じて、作品だけではなく花房さんの人柄のファンになりました。

★しかし、そんな常識人が書く「○○坊主」は・・・・。

  一般紙で官能小説を取り上げるチャレンジングな企画だけに、私の筆も自主規制がけっこう、かかっています。その代表的なものは、「○○坊主、秀建」。この「○○」は、とても一般紙には書けませんので、伏せ字にしました。興味を持っていただけた方は、実際に花房さんの小説「花祀り」(幻冬舎文庫)を読んでいただければと思います。この秀建が主人公になった最終章「花散らし」は、私、(森ゾー)、読んでいて、しみじみ感動しました。何だか、講談の「太閤記」に描かれている秀吉のような、たゆまぬ努力と人間的魅力で階段をのしあがった男の物語で、濡れ場のシーンよりも、秀建の生き様のギラギラ感の方に心がひかれてしまいました。この「○○」さえなければ、この人は非の打ち所のない方なのですが・・・・。

 私だけでなく、多くの読者や編集者にとって秀建は興味深いキャラだったらしく、現在、発売中の小説誌「J‐novel」8月号に、「海の匂い」というタイトルで秀建が登場しています。今後もどんどん小説に出していくのだとか。考えてみれば、花房さんの書く小説は全て京都が舞台。手塚治虫作品におけるランプのように、あらゆる作品に出てくるアクの強いキャラクターであって欲しいと願っています。

 ★なぜ、官能小説を書くようになったのか?

 そもそも、花房さんは元々、官能小説を書きたいわけではなかったし、書いたこともなかったそうです。「でも、『団鬼六』の名前を冠した賞だから応募せずにはいられなかった」と言います。

 初めて団鬼六さんの著書「新 夕顔夫人」を手にしたのは20代半ばの頃。大学を中退し、悪い男に捕まってお金を貢ぎ、消費者金融から数百万円の借金をしていたそうです。「男をつなぎとめるために金を貢ぐ自分自身を憎んでいた。そんな時、人間の業、欲望を肯定している先生の小説に出合い、とても救われた」と語ってくれました。

 AV雑誌のライターを経て、官能小説限定の「第1回団鬼六賞」に応募し、2010年に大賞を獲得。受賞作『花祀り』が出版されて1か月後の2011年5月に団鬼六さんは亡くなりました。「私は、文学者・団鬼六をもっと世間に認めさせたい。いつか団鬼六全集を監修するのが目標で、そのためにも私は、小説を書き続けなくてはと思っています」

そんなまっすぐな心を持っている花房さんの小説を、ぜひ一人でも多くの人に読んでもらえればと思います。そんな思いで紙面を作りました。

 ほかにも、読みどころ満載の今週号のポップスタイル。ぜひ、プレゼントに応募して、感想などを聞かせていただければ幸いです。では皆さま、またお会いしましょう!

【プレゼント】                          

花房観音さんの書き下ろし小説「楽園」(中央公論新社)をサイン入りで読者3人に、スキマスイッチのニュー・シングルを読者10人にプレゼントします。それぞれ、紙面掲載のキーワードが必要となります。応募はこちらをクリックしてください。8月3日(日)が締め切りです。

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 読売新聞の水曜夕刊に掲載されている新感覚カルチャー面。旬の人のインタビューコーナー「ALL ABOUT」を中心に、若きタカラジェンヌの素顔に迫る「タカラヅカ 新たなる100年へ」、コラムニスト・辛酸なめ子さんの「じわじわ時事ワード」といった人気連載に加え、2016年4月から、ポルノグラフィティのギタリストのエッセー「新藤晴一のMake it Rock!」、次世代韓流スターのインタビューコーナー「シムクン♥韓流」がスタート。オールカラー&大胆なレイアウトで紹介する2面にわたる企画ページです。

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