Pop Styleブログ

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あけましておめでとうございます。

アップが遅くなってしまいましたが、

ポップスタイル第3水曜に掲載しております宝塚連載「タカラヅカ 100年を作るモノたち」担当の藍ママ、2013年の宝塚観劇総括です。

 

基本的に関東での公演を中心に見るスタイルなので、

バウホール限定作品はほとんど見ていないのですが、

東上作品(東京で上演された作品)および東京近郊で上演された作品(主に全国ツアー)はすべて見ました。

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★独断と偏見で選ぶ作品ベスト3★

 

ベスト3と言っておきながらその前に…

殿堂入り:星組「ロミオとジュリエット」(東京宝塚劇場)

…再演なので、もう殿堂入りかなと。初演の意地を見せた公演だったなぁと。Aパターン、Bパターンとあり藍ママの周囲ではBパターンが人気でしたが、個人的にはAパターンが好みでした。真風涼帆の「死」にストーリーを感じました。

柚希礼音「ロミオ」と夢咲ねね「ジュリエット」のコンビネーションが安心感があって素晴らしい。ロミオに求婚されているというのに、な~んにも知らない乳母が遠くから「おじょうさまぁ!」とジュリエットを呼ぶときの返事「今行くってば!」のセリフが好きなのですが、夢咲の「今行くってば!」は絶品です。

 

1位 月組「月雲の皇子」(天王洲・銀河劇場)

…5月のバウ公演が好評で、12月に駆け込み再演。99周年の最後をこの公演で締めくくったことは宝塚に明るい未来をもたらすような予感をさせました。2013年の最後にハマりにハマった公演です。セリフがよく練られていて心に染み入りました。

兄と弟、二人の皇子の物語。1幕ラストが、兄が弟に追い込まれて、弟「…ということか」、兄「はい」、弟「…でよいな」、兄「はい」で幕。2幕ラストは、瀕死の兄が逆に弟を追い込んでいる。兄「歌はいい…」、弟「はい」、兄「私たちはあの娘を守れなかったな」、弟「はい」で幕。で、兄は死んでしまうんだけど、弟が負けたも同然だよねっていう。

この他にも1幕と2幕で対比となっている部分がすごくたくさんありまして、日本語が分かる人間で良かったと思える脚本でした。お見事でした!

 

2位 月組「THE MERRY WIDOW」(日本青年館)

…とにかく歌とカンカンがすごい作品で圧倒されました。主演の北翔海莉の芸達者ぶりが最大限に発揮された作品でした。「月雲の皇子」と掛け持ちの出演者も何人かいましたが、「月雲~」では全く別人となって登場したのに驚かされました。観ている方が頭がついていけないほどの変わりぶりに役者ってすごいな~と単純に思いました。

 

3位 雪組「ブラック・ジャック 許されざる者への挽歌」(日本青年館)

…正塚晴彦先生らしい、人間賛歌でした。正塚先生らしいハードボイルドあり、宝塚らしいコスチューム系あり、「1粒で2度おいしい」作品だったかと思います。ピノコがマンガのまんまだったのにビックリ。まさか再現できるとは思わなかった…

 

次点 花組「オーシャンズ11」(東京宝塚劇場)…蘭寿とむのアダルトな魅力がピッタリ!

   雪組「若き日の唄は忘れじ」(中日劇場)…2013年で一番泣きました!

 

主演男役賞…壮一帆

 

…「若き日」の武士役も泣けましたが、「ベルサイユのばら」のフェルゼン役をあれだけ魅力的に見せる人もなかなかいないのではないでしょうか。

 

主演娘役賞…夢咲ねね

 

…「ロミオとジュリエット」の姫っぷりが素晴らしかった。ショー「エトワールドタカラヅカ」の「セ・マニフィーク」も印象的でした。

 

新人賞…珠城りょう、鳳月杏

 

…「月雲の皇子」の兄弟を演じた二人を。これからの宝塚を引っ張っていってくれるはず。しびれました!

 

 ★宝塚の夢…それは★

2013年は大劇場公演は再演が多くて、本公演以外の公演でチャレンジングな作品が多かったのではないかと思います。やはり、大劇場は客席数も多いし、なかなか冒険できないのかな。また、大劇場の舞台設備を使いこなすのも大変なのだと思います。しかしやはり、出演者も大人数となる本公演こそが宝塚の醍醐味であり、大劇場公演で佳作が誕生するのを期待しています。

 

また、2013年は、外部の舞台で宝塚の「夢」を感じることが多くあったのも印象的でした。ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」で大和悠河ふんするタキシード仮面を観たとき、「男役芸」というものが確かに存在するのだと思いました。「ドラキュラ」の和央ようかふんするドラキュラの性別を越えた存在は「男役」そのものでしたし、「宝塚BOYS」が描く「宝塚の夢」に泣きました。OG公演「ドリーム ア ドリーム」はタイトル通り、夢そのものでした。

形としてはっきりあるものではありませんが、信じられないくらい多くの人が人生をかけて1鈎1鈎編んだもの、それが宝塚の夢を形成しているのだと思います。ふと油断したらあっというまに破れてしまうもの。その夢がいつまでも破れませんように。100周年である今年2014年も劇場に通いたいと思います。本年もよろしくお願いします。

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 読売新聞の水曜夕刊に掲載されている新感覚カルチャー面。旬の人のインタビューコーナー「ALL ABOUT」を中心に、若きタカラジェンヌの素顔に迫る「タカラヅカ 新たなる100年へ」、コラムニスト・辛酸なめ子さんの「じわじわ時事ワード」といった人気連載に加え、2016年4月から、ポルノグラフィティのギタリストのエッセー「新藤晴一のMake it Rock!」、次世代韓流スターのインタビューコーナー「シムクン♥韓流」がスタート。オールカラー&大胆なレイアウトで紹介する2面にわたる企画ページです。

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