Pop Styleブログ

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3nin  どうも、「ヨミトーーク!」ダイエッター、(森ゾー)です。みなさん、本日のポップスタイルはいかがでしたか?史上まれにみる「攻めてる!」紙面に仕上がったと個人的には思っています。では、前のエントリで「午後8時頃アップします」と書いた約束通り、紙面に入りきらなかった(正直、全然入りきらなかった・・・)、「攻めてるプロデューサー鼎談(ていだん)」の続きをお送りします!!実は、(上)で扱ったテーマは、「お互いの番組の印象と演出スタイルについて」というものでした。それすらも、紙面上では全然、言及できませんでしたけどね・・・。写真は左からテレビ朝日の加地倫三さん(42)、TBSの藤井健太郎さん(31)、テレビ東京の伊藤隆行さん(39)です。では、ごゆっくりと対談の続きをお楽しみください!!

――テレビ界で攻めてる姿勢が特に顕著なお三方ですが、それぞれ、どんな印象をお持ちですか? まず加地さんに対しては。

伊藤 加地さん、いいバッグ持っているなあ(笑)。高そうなバッグ。けっこう面積大きいから、高いんじゃないかな。
加地 (笑)。伊藤さんとは何度も会っているからね。
伊藤 何回もお会いしているんで。一言で言うと、お笑いに懸けている人。あと、フジテレビを超えようとしているのかなあと。
藤井 加地さんと会うのは2回目です。1回だけご飯食べました。とにかく面白いものを作ろうとしている方です。実はあんまり全局見ても、いないじゃないですか。本当に面白いものやろうとしている人って。
加地 またほらー、そういうトゲのある言い方ー。若いから(笑)。
藤井 僕らのトップで走っていってくれている人です。

――それぞれの番組について、ご自由に感想を。

伊藤 「ロンドンハーツ」は、芸人さんが本当に好きなことをやっていて、本気で伝わっている感じ。パワーがある。アホだったらアホなりに、本気でアホをやる。僕、狩野英孝とか大好きです。すごく狩野英孝が生かされていると思う。「バカだなあ」と笑えるのは、テレビの素晴らしいところ。
加地 「ロンハー」と同じMCなので、ロンハーの視聴者が「クイズ☆タレント名鑑」をよく見ている。僕の周りのテレビ好きの親友たちも、「すごい好き」と言ってた。出演者が「楽しい」ってみんな言うんです。人の現場で言うんですよ? それで俺、嫉妬しちゃうっていう(笑)。フジモン(FUJIWARA・藤本敏史)とか、後藤君(フットボールアワー・後藤輝基)も、こないだ飲んだ時に言ってましたね。「タレント名鑑は、ちょっと違う」って。

――伊藤さんは、著書の中で番組を作るときは「番組タイトル」を最初に考えると書いてました。「人妻温泉」「怒りオヤジ」「モヤモヤさまぁ~ず2」などがそうですよね。

A005307_004 加地 伊藤さんはまず、番組の切り口からぽーん、と入ってる感じがする。だから、仕事の内容も僕らとは多分違う。僕と藤井君はどっちかというとディレクター。伊藤さんはプロデューサー。伊藤さんは先にコンセプト決めて、下にディレクターをつけて、そこの調整をうまくやるというタイプで、僕らは、その都度考えていけばいいやというタイプ。
伊藤 組んだスタッフがダメだったら沈没しますから(笑)、格闘はしますよ。でもまあ、テレ東というチャンネルイメージもあるんですけど、わりかし、ワン・コンセプトで押していく局でいいと思ってます。(写真は「モヤモヤさまぁ~ず2」。右から三村マサカズ、大竹一樹、大江麻理子アナウンサー)

――タイトルが大事という話で言えば、藤井さんの「クイズ☆タレント名鑑」というタイトルは・・・・

Photo藤井 最初は深夜の特番だったので、一番分かりやすいタイトルをつけたら、内容がけっこうイッちゃって・・・・(写真は「クイズ☆タレント名鑑。右から司会の田村淳、枡田絵理奈アナウンサー)。
加地 逆にさ、「タレント」と言えば、どこに行ったっていいんだよね。実は「アメトーーク!」もそう。「トーク」と言いつつロケしたりとか、遊んだりしてる。でもトークって、遊んでいてもスポーツやっててもしゃべってるし、「まあいいんじゃねえの」と。
伊藤 それ言ったら、全番組がトーク番組ですよね。
加地 そう。全部トーク番組なんですよ。最初はそんなつもりじゃなかったんですけどね。
藤井 考え方の違いって、つまりディレクターとプロデューサーの役割の違いってことですよね。プロデューサーは枠組みを作ったら、そこから先は細かく手出しができないところもあるじゃないですか。
伊藤 そうねえ、個人的に意識していることはそれほどないんですけどね。プロデューサーだと言われたら、あぁ、プロデューサーだなという気がします。ディレクターには「ここだけは守ってほしい」という所はちゃんと言ってますが、プロデューサーからあんまり細かいことをとやかく言われるのは、僕がディレクターの時にものすごくイヤだった。いつも「うっせーなー!」って思ってた。だから、そこはある程度潔い方がいいかなという考え方です。でも、最近は若い人と、右も左も分かんないような人と組みたいなと思ってて。そこで仕事を取るという(笑)。たまには特番とかをディレクションしたい。

――プロデューサーと演出家を兼ねるのは、プレイイングマネジャーみたいな感じでしょうか。

加地 そうですね。すっごい楽ですよ。全部決められるから。全権を持てるから。
伊藤 僕、超めんどくさいです(笑)
加地 大変だと思います。俺、嫌ですよ(笑)
伊藤 ブン殴ってやろうかと思うことばっかり。まあでも、プロデューサーという仕事は必要だと思っているのでね。プロデューサー(P)という名前の人はいっぱいいるけれど、ちゃんと我をにじませるスタイルのPなのか、きちっとマネジメントに徹するPなのか、あるいはその中間なのか。一番は、スタッフのマッチングだと思うんですよね。お互いを伸ばしあえないと。Pというのは、D(ディレクター)にとっても力になるし。そこはちゃんと分かっててあげて。Pが子供になっちゃうと、番組はけっこうグラグラってなっちゃうから。
加地 だからさっきも言ったけど、伊藤さんは企業人で、絶対に上に立つ人間なんですよ。テレビ東京の中で「伊藤隆行」というPの番組が、僕らよりも抱える本数が多い。僕はしょせん、「アメトーーク!」と「ロンドンハーツ」の2本しかやってない。結局、伊藤さんは何本も担当しなきゃいけないから、Dはできないんです。ポジション的に。大きく上で操る人間になってるというか。

――3人とも、オリジナリティーがある番組を制作されていますが、他の番組で企画を使われてしまうことが多くないですか?

伊藤 ありますね。「あれ?」っていう。
加地 ありますね。
伊藤 今はもう、何とも思わなくなりましたけどね。
加地 一時期は目くじら立ててました、我々は。「こんなんじゃテレビはダメになる!」と思って。何がオモロイんだろう? と思っちゃう。番組自体に腹が立つというよりは、そういうことをやろうとしている人がいるのが悲しい。そうやってみんな数字だけ考えてやってったらオモンナイや~ん、テレビつまんなくなっちゃうや~ん、この仕事をやりたい人が減っちゃうや~ん・・・って。
伊藤 「まんま」だった時がイヤなんですよ。こっちを超えてくれない時が。圧倒的に向こうが面白かったら「負けたな」と思えばいいけど、結構、そのまんまで、それでいて、ちょっとつまんないとか。
加地 基本、超えないでしょ?
伊藤 そうですね。
藤井 超えている場合は、全然違うものになってますからね。
加地 超えている時は、気にしていないで作っている時。もしくは、純粋にオリジナルを知らないでやったパターンじゃないですかね。

【(中)に続く】

 次回(2月15日夕刊)では、テレビマンが常に気にしている「視聴率」、そして「深夜番組とゴールデン番組の違い」について、3人が本音をぶつけあいます。今回同様、紙面にこぼれ落ちてしまった部分は、このブログで紹介していきます。乞うご期待!

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 読売新聞の水曜夕刊に掲載されている新感覚カルチャー面。旬の人のインタビューコーナー「ALL ABOUT」を中心に、若きタカラジェンヌの素顔に迫る「タカラヅカ 新たなる100年へ」、コラムニスト・辛酸なめ子さんの「じわじわ時事ワード」といった人気連載に加え、2016年4月から、ポルノグラフィティのギタリストのエッセー「新藤晴一のMake it Rock!」、次世代韓流スターのインタビューコーナー「シムクン♥韓流」がスタート。オールカラー&大胆なレイアウトで紹介する2面にわたる企画ページです。

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