男たるもの、常にチャレンジしなきゃダメだ。オレもボクシングで世界チャンピオンになって、その後の人生をどうしようと考えた時に、あこがれの高倉健さんや菅原文太さんに会いたい一心で俳優の世界に飛び込んだわけだが、それも自分を向上させようというチャレンジだったわけだ。だからお前らも、チャレンジでせめて自分の「偏差値」を5ポイントくらい、上げてみろ!お題に対する素直さで「TOKYO★1週間」勝利! それじゃあ、今回もジャッジしていくぞ。まずは「読売新聞」からな。「どう」でもいいの「銅」が合格祈願のお守り? 5枚セットの入場券で「5入学」? ひとつも面白くないな。オレは他人のダジャレには厳しいからな(笑)。オレたちみたいな体験主義者っていうのは、お守りとかゲン担ぎとかは、否定はしないけど100%肯定もしないわな。でもまあ、人間っていうのは、プラス思考ってよく言うけど、物語をいい方に解釈していくべきだとは思うけどな。
まあしかし、こういうチケットか何かを持ってて、5ポイントの偏差値アップになるのか? よく意味がわかんないな。「銀」がコーヒーセミナーか。オレも現役時代に喫茶店のバーテンダーをやったことがあるから、コーヒーの入れ方も習ったけどな、コーヒーってのもアレよ。お湯の温度もあるし、豆の微粒子っていうのかな、その中にコーヒーの成分が何万何億とあるわけでしょ。その中にお湯を入れて、コーヒーの成分を下に落とすわけで、ただお湯を入れればいいってもんじゃないんだよ。あくまで繊細でなきゃいけないし、難しいんだな。もちろん誰が入れてもコーヒーの味はするんだけど、そこに入れてる人間の味「人間味」というものが加わるから面白い。まあ、「習うより慣れろ」なんだが、習うことによって慣れていくわけでね。あくまでコーヒーが好きな人がこういうことにチャレンジして、上達していくのはいいんでないの? コーヒーに興味の無い人がやったってダメよ。「違いの分かる男」ってな、昔コマーシャルがあったけど。まあこれは、5ポイントは偏差値が上がったな。これは上がった。それでナンだ? 「金」は和服の着付け? パリッと着物? パリに行って着物を着るんならいいけどな。これも意味分かんねえな。まあ、着物ってのも着付けはなかなか難しいし、すぐ着崩れしちゃうしな。後ろがベロンとなっちゃったりしてな。オレも普段は着ないけど、仕事で着ることはたまにあって、コレが結構似合うんだ、オレは。でもまあ、冬に着ると風邪をひくな。しかし、コレで偏差値を上げるってよくわかんねえな。少しはマシになるように、向上心を持ってるってことはわかるんだが、偏差値ってところではちょっとズレてるような気がするな。 それで、「TOKYO★1週間」のアイツらだが、まあ、やってることは相変わらずワケ分かんないし、借金を返すやら実印を作るやら、あたり前のことだが、低い偏差値30からちょっとづつプラスしていく、ってところはお題に沿ってるよな。お題に対する素直さがあるな。今まあ、今回はその素直さに免じて「TOKYO★1週間」の勝ちということにしようか。
一流は一流を知る!
男の偏差値を5ポイント上げろ、っていうのが今回のお題だったわけだが、自分の偏差値を上げるってことは、今自分が凝っているものとか、自分が臨んでること、それがいまどれくらいの“ラベル”なのか……日本語では“レベル”っていうんだけどな(笑)、その“ラベル”を、ちょっとでも上げようと努力することが、男の偏差値を上げるってことだよな。漠然と良くなりたい、と思うだけじゃダメで、そういう目標があって、努力があって、結果があってこその偏差値アップってことだ。そうして、ちょっとでもアップしていったら、そこでまた同じ偏差値の人たちと競い合って、さらに進歩、向上していくわけだ。 そういう意味では、本当に勉強と似てるよな。いい学校に行った人は、そこでまた切磋琢磨するしな。スポーツだってそうだ。 一流は一流を知る、って言葉があるけど、そのレベルの人と交わってると、やっぱり自分もそうなっていくんだね。競うレベルを上げていくことが大事で、そういう意味では、偏差値ってものにこだわることは、人間には大事なんだよ。 オレなんかもまだまだ発展途上の人間だけど、あくまで自分の高めていくためには、いかにどういう人たちと交わるか、最近じゃそういうことにこだわるようになったね。料理で言うと、若いころは「質より量」だったけど、今は「量より質」だね。そういう風に変化してこその偏差値だと思うんだよね。 ま、結局は進歩も向上も、なんとなくじゃ勝ち取れない、ってことだよな。
読売新聞の水曜夕刊に掲載されている新感覚カルチャー面。旬の人のインタビューコーナー「ALL ABOUT」を中心に、若きタカラジェンヌの素顔に迫る「タカラヅカ 新たなる100年へ」、コラムニスト・辛酸なめ子さんの「じわじわ時事ワード」といった人気連載に加え、2016年4月から、ポルノグラフィティのギタリストのエッセー「新藤晴一のMake it Rock!」、次世代韓流スターのインタビューコーナー「シムクン♥韓流」がスタート。オールカラー&大胆なレイアウトで紹介する2面にわたる企画ページです。