カリカ家城インタビュー ★5
【シュールネタを生み出すものは】
―― 俗にシュールとか言われるネタは、どういう発想から浮かぶんですか。
家城 ぶっちゃけて言えば、はじめの頃は、シュールっぽいネタをあえて考えてたり、自分が見たことないタイプのネタをやろうってことだけに力を注いでいました。そうすると、勝手に周りの人も評価してくれていた。でも、事務所の人に、「物作る発想というのは年と共に絶対枯渇するから」というふうに言われていて、この「ないところだけ行こう」って発想だと危ないなと思ったんで、途中からは、僕自身の価値観を変えれば書くものも変わるだろうみたいなふうに思って、2年周期でいろんなことの考え方を変えるようにしました。で、全然違うネタをその時期その時期で書くみたいな。
―― 価値観を変えるってどういうことなんですか。
家城 わかりやすく言えば、超ネガティブな感じから始まって、最後にはいいハッピーエンドの映画いっぱい見るようにしたり。そうしたら、自然に書くものも変わってたんで。でも、もうそんなバリエーションもないです。でも、シュールって言われるけれど、そうじゃないジャンルも勝手にシュールな扱いされてたんですよね。たぶんツッコミのないコントって全部シュールにされちゃうんですよね。ひっくるめて言われちゃうと、ちょっとけっこうみんな、「そんな意味じゃないのにな」みたいな(笑)。
読売新聞の水曜夕刊に掲載されている新感覚カルチャー面。旬の人のインタビューコーナー「ALL ABOUT」を中心に、若きタカラジェンヌの素顔に迫る「タカラヅカ 新たなる100年へ」、コラムニスト・辛酸なめ子さんの「じわじわ時事ワード」といった人気連載に加え、2016年4月から、ポルノグラフィティのギタリストのエッセー「新藤晴一のMake it Rock!」、次世代韓流スターのインタビューコーナー「シムクン♥韓流」がスタート。オールカラー&大胆なレイアウトで紹介する2面にわたる企画ページです。