編集長(二代目)です。
一応、バレエの記事も担当しているんで、バレエの話をいたしましょう。
現在、バレエ界で最大の話題といえば、熊川哲也さんのケガでしょう。新作「海賊」を発表し、日本ツアー前半でのリタイヤだけに、本人にもバレエ団にも痛手は大きいはず。作品の出来については、15日の本紙夕刊で紹介した通りハイレベルなのですが、スターを欠くとどうなるのやら?不安を抱えたまま、17日にオーチャードホールに行きました。
ただし、開幕したら不安は吹き飛びました。代役の橋本直樹さんが、師匠の魂が乗り移ったように、腕の上げ方、首の傾け方まで熊川さんそっくりに飛び回る。ヒロイン役の松岡梨絵さんも緩急自在な回転技を見せるなど、他のダンサーからも懸命さがピリピリと伝わってくる。そうなると拍手がすごい。ヒーローの不在を盛り上げようとするダンサーと、支えようとするファンの気持ちが一体になったパフォーマンスを目の当たりにして感動してしまいました。ちなみに、客席にも熊川さんと同世代のダンサーたちも詰めかけ、熱い視線を送っていたのも印象的でした。
カーテンコール後も熊川さんが橋本さんに事細かに手取り足取り指導をしているとか。こうして場数を踏むうちに、橋本さんも腕を上げるのでしょう。普段はチケット入手困難のKバレエですが、今回は若干キャンセルも出ている様子。ぜひ一度ごらんになってはいかがでしょう。
さて、もう一つのバレエネタは、23日に登場したトロックス。タイムズスクウェアで撮影を敢行したメーン写真に驚いた方も多いのでは?日本で言えば、銀座三越前と新宿アルタ前を足して2で割ったような場所に、あの格好で現れたのですから。
パニックをおそれて、11時に撮影を予定しましたが、いろいろあって40分押しでスタート。人影はまばらでしたが、やはり2人が現れると「トロカデロ!ファービュラス」など歓声が起こり、デジカメの列が出来ました。それでも記念撮影を求められると、2人ともイヤな顔もせずに応じていたのはさすが。笑顔が固いのは寒かったからです。写真の通り、待ち時間にはジャケットを貸してあげました。
今、思い返せば、通行人が意外と冷静だったのは、タイムズスクウエアには色々なミョーなな人々が出没するからかもしれません。撮影前日にはネイキッドカウボーイがいたし、その日はビキニ姿のTVリポーターもいましたっけ。
読売新聞の水曜夕刊に掲載されている新感覚カルチャー面。旬の人のインタビューコーナー「ALL ABOUT」を中心に、若きタカラジェンヌの素顔に迫る「タカラヅカ 新たなる100年へ」、コラムニスト・辛酸なめ子さんの「じわじわ時事ワード」といった人気連載に加え、2016年4月から、ポルノグラフィティのギタリストのエッセー「新藤晴一のMake it Rock!」、次世代韓流スターのインタビューコーナー「シムクン♥韓流」がスタート。オールカラー&大胆なレイアウトで紹介する2面にわたる企画ページです。