Pop Styleブログ

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最終回。話題は日本の伝統文化の「能」に移り、その後、ヒップホップ前夜のあるイベントの思い出話に。新聞では泣く泣く割愛した部分です。軽妙なかけあいをお楽しみください! 

面白いなあ。時代のBPM、それ最高だな。(宇多丸)

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いとう:だから、理論はもう宇多丸に任せて、新しいものは、DUBFORCEみたいなところで追求していくから。□□□(クチロロ)とか。で、たまにレキシとかで存分に遊ばせてもらったりして。俺はここから先はもう分かんないもん。俳句って何なんだ、五七五って何なんだ、リズムにおいてこれって何なんだって。俺、この2年ぐらい、能の謡(うたい)を習い出しちゃってさ。これがまた、ある拍子の中にどういうふうに言葉を配列していくかっていうことにおいて、ものすごい不思議なことをやってるわけよ。中世の人たちは。

宇多丸:能って、拍とかどう取ってるんですか?

いとう:長いせりふのところは取ってないんだけども、「拍子不合(ひょうしあわず)」っていって、拍子に合わないところね。オフビート。でもオンビートあるんだよ。「拍子合(ひょうしあう)」って書いてあんだもん。鼓も、基本パターンがあって、それをうまく変えて、盛り上がる時には、半拍“食って入る”とか。すっごい面白いんだから。全然ダンサブルなのよ。俺の師匠の安田登さんってのはすごい人なんだけど、また説明が素晴らしくうまい人で、一番面白かったのは、一晩にどの演目をやったかっていう記録が残っているわけじゃん。今と比べると、昔は1・5倍以上やってるんだって。つまりテンポが速かった。

宇多丸:へえー。

いとう:それを明治の頃に、なんか威厳を付けなきゃいけないっていうんで、ゆっくりやっただけであって……と。「じゃあ、やってみてください」って。聴いたら、ダンスビートだったよ。「これ、踊ってたんじゃないですか」「たぶんそうでしょうね」って。威厳ということでごまかされる前の、日本語のアートというものにおける身体性っていうものを、俺は今に持ってきたいから……、

宇多丸:元はすげえフィジカルなものだったってことですよね。

いとう:そうそう、そうそう。

宇多丸:へえー、面白いなあ。時代のBPM、それ最高だな。

いとう:BPMをゆっくりして気取っちゃったっていうさ。

宇多丸:「間」を取るのが偉いと思っちゃったんだ。

いとう:それが実は、110ぐらいのビートでいってたっていう。

 

俺たちはラップをやるから、日本語の問題を考えなきゃいけない。(いとう)

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宇多丸:映画とか見てても、昔の日本映画ってめっちゃ速い。

いとう:そう、速いでしょ?

宇多丸:昔の日本人早口だった? みたいな。

いとう:早口だよ、確かに。「ナントカカントカしろ」って。映画のセリフ聞き取れないもん、俺たちじゃ。

宇多丸:だからこっちが思っているよりももっと……、

いとう:そうなんだよ、グーッとピントを合わせる技術に酔っちゃって、で、泣かせようとしてあんなに寄ってるけど、昔の映画はあんなに時間かけて寄ってないよ? 黒澤映画とかさ、むしろギュッと犬に寄ったりとかさ。

宇多丸:カット尻なんかもっと速いですよね。

いとう:速いでしょ。そういうふうにさっぱりしたものだったし、それがヨーロッパで受けたのに、日本人は間違えた日本的なるものを求めて、ゆっくり、つまらないことをやるようになっちゃった。で、世界の文化からちょっと外れちゃった。だとすると、もう一回、「バック・トゥ・ザ・ルーツ」で、日本語の速さ、もっと違ってたんだよってことをやれるのが俺たち。

宇多丸:思考を止めた様式化が進むと、そうなっちゃうんだよね。

いとう:まさに革命はそこで退廃しちゃう。

宇多丸:もちろんヒップホップだって様式な面はあるから、当然、放っておくと退廃は起こる。だからこそ、2000年代初頭に、ヒップホップ反抗期って言って、ヒップホップっぽくないことばっかりやったんです。なぜ太いズボンだったのかとか、そういうのを、何も考えずに、みんな同じ格好をするようになっちゃったっていうのがあったんで。常に、攪拌(かくはん)っていうか、いやいやちょっと待てって。なんでこれなのかちゃんと考えよう、ということは絶対に必要ですよね。能でもどこでもそうなんだな。

いとう:そうなの。今度(8月7日)、安田さんが復活させる、昔はあったのに今はなくなった能があって、そのうちの一つの「真田」ってのがあるんだけど、これってね、十何人舞台の上に出てきて、チャンバラするんだって。

宇多丸:へえー。立ち回りあるんだ。

いとう:昔はチャンバラしてたんだって。それはもうめちゃくちゃだったんだって(笑)。でも、そういうものはやめとこうということになって。そのぐらい、エンターテインメントだったんだ。

宇多丸:そりゃそうですよね、舞台上でやってるもんだもんね。

いとう:あした死ぬかもしれない武士が見るのにさ、あんなにずっとゆっくりなだけか? あれだけじゃないよね(笑) やっぱり「うおー」ってなってたはずだよ。人間はそんなに変わらないもん、やっぱ。

宇多丸:パリピ(パーティーピープル)だったはずですよね(笑)

いとう:そういうことを、ポップスの人たちは、考えないで済んでいるよね。俺たちはラップをやるから、日本語の問題を考えなきゃいけない。外国からきたものを、なぜ我々がやんなきゃいけないかっていう日本語の問題に、常に立ち向かってなきゃいけない。新しいトラックの流行(はや)りがどんどん来るから。で、そういうことをやってなきゃいけないもんだから、どうしても理論を掘るよね。

宇多丸:うんうん、やんなきゃいけない。もしくは、無意識的にせよ、そこに立ち向かっているわけですよね、若い子は。日本語ラップ論争ってちょいちょい起こってきて、俺その度に、「ありがとう」って。「考え直す機会をくれてありがとう」って。

いとう:そうだわ。

宇多丸:説教師の登場の機会をくれてありがとう、為末さん(為末大)ありがとう(為末大さんが、日本人がラップをやることに違和感があるとツイッターで投稿したことについて、宇多丸さんが反論した)って(笑)。日本語のロックの人で、意識高い人、ゴッチ(アジアン・カンフー・ジェネレーションの後藤正文)とかは、危機感持ってやっているけど……。

いとう:そうそうそう、それはもちろんいるんだよ。

宇多丸:日本人がロックをやるのが当たり前になった瞬間に、「あら、かわいそうに」っていうか、完全に退廃が始まるっていうのはあると思いますね。

いとう:そうなんだよ。でも、ラッパーのおじさんは、こういうふうに小難しいことを言っててもいい、ということになってると思う。

宇多丸:(笑) それはいとうさんの敷いたレールですよ。これ日本のラッパーのありがたいところで。ラップと関係のないことをやったりしても、いとうさんが敷いたレールがあるから。アメリカだったら、たぶん、僕とか、存在として意味が分かんなくなっちゃうと思うんだけど、僕は、「いや、だって、いとうさんとかいるじゃないですか」「いとうさんの真似(まね)しているだけだから」とか(笑)。

いとう:いやいやいや(笑) 俺は相当でたらめだったところから始まってるからな。

 

あれがほんとにヒップホップ前夜ですよ。(いとう)

宇多丸:いとうさんの前には、なかなかいない存在だと思うし、いたとしても、もうちょっと芸人さん寄りだったりする。いとうさんは編集者でもありスタンダップ・コメディアンであり。

いとう:いろいろやってたからね。

宇多丸:僕最初に見たのはスタンダップ・コメディアンとしてですからね。

いとう:へっ?

宇多丸:(東京の)芝の増上寺で、ラウンジ・リザーズの前座の時ですね。

いとう:あの時、俺、笑いもやってたの?

宇多丸:全速力で走り去るドラえもんとか。ドップラー効果のやつ。それとヒューマンビートボックス(※口や鼻で電子楽器のような音を出すこと)。まだラップじゃなかったです。

いとう:あとはみんなと演奏でしょ?

宇多丸:いや、演奏じゃなかった。DJでしたね。でもお客さんが全然盛り上がってないから、ヒロシさん(藤原ヒロシ)とかふてくされて、座って、レコード見てて(笑) そこで、いとうさんはヒューマンビートボックスやってた。時期的にたぶんダグ・E・フレッシュの影響だと思うんですけど、帰りの電車、友だちとずっと、真似(まね)してブッブッブッブやって……、

いとう:やってたの(笑) そこの部分覚えてないわ。俺たちはみんなで適当な演奏をしたっていう印象で、こないだも「BRUTUS」でしゃべってたの。ヤンさんもいて、完ちゃんもいて、あの当時確か、藤原ヒロシもいて、全員で。

宇多丸:うーん、そうじゃなかったっすよ。

いとう:だから、コール&レスポンスみたいなのはしたんじゃないかと思うんだけど、「セイ・ホー」とか。

宇多丸:そうかもしれない。でもラップではなかったです。少なくとも。

いとう:確かにあの頃はなんにもラップすることないからな。なのに呼ばれちゃった。

宇多丸:でも、何かを嗅ぎつけて行っているわけだから。僕らは「天然ラジオ」(※いとうさんが藤原ヒロシさんとやっていたラジオ番組)を聴いて、いとうさんたち見に行ったわけだから。

いとう:DJが出した音の上で、ボコボコやったり、シャウトしたりしたんだろう。

宇多丸:だからラップっていうか、それこそフリースタイルですよ。だから帰りの電車でブッブッブッブやったりしてるぐらいだから。

いとう:あれがほんとにヒップホップ前夜ですよ。

宇多丸:「業界くん物語」がレコードになったのはその後ぐらいだから。

いとう:生まれる瞬間だね。何かやりたいんだけど、日本語にできないというもどかしさの中で、「うわー」ってシャウトしたりして、なんだか分からない客がボーッと立ってるみたいな状態ですよ(笑)

宇多丸:でも、ネタっていうか、ドップラー効果のヤツはめちゃめちゃ受けてましたよ。

いとう:(笑) そっちが受けちゃってたんだ。

宇多丸:当然そっちも練習しましたけど(笑)

いとう:そうだよね。いっしょくただもんね。

宇多丸:マイク持ってなんかやるっていうのは、かっこいいみたいな。僕の中ではそこなんで……

いとう:MCという意味では変わんないでしょ?

宇多丸:マイク持ってあおるんだから同じでしょっていう。ヒップホップの黎明(れいめい)期ってそういうことだし、歌詞っていうものがあるわけじゃなくて、DJが、要は、「イェー、みんなノってけ」「体揺らせ」なわけだから。

いとう:DJ、ディスク・ジョッキーって昔のいい言葉でさ。ディスクにジョックしてるわけだから。ノってるんだよね。それがMCと重なり合っちゃったのがヒップホップで。ラッパーって言っちゃうと、みんなを盛り上げるお話の部分が消えちゃうでしょ? でも、マスター・オブ・セレモニー、祭司だから。リズムがないところでも面白いこと言ったり、がなったり、脅したり、いろんなことをして引きつける、そしてその祭り全体をうまく仕切る。暴動が起きそうだったらやめさせる、っていうとこまで含めてなんだよ、僕たちの仕事ってのは。だから当然、言語のことも考えるべきだし、ライブの手法というものはこれでいいのか、ということも考えるべきだよね。だってMCなんだもん、マスターなんだもん、俺たちは。

宇多丸:その意味では、いとうさんはいまだにMCを体現されてきているわけですよね。司会とかも含めて。

いとう:まあねえ。頑張るけどさあ。でもある程度のことは頼むよ。もう面倒だよ、一から「ヒップホップとは――」と言うのは。

宇多丸:説いて回るのはあれですけど(笑)

いとう:そうだよね。俺はもう、「謡ではよ~」というところから始めたいわけ、いきなり。そこから説明したい。

 

魔“述”師、みたいな。作った方がいいかもしんない、言葉を。(宇多丸)

宇多丸:でも、年をとってく程、やってることがでたらめになっていくって、いいですよね。それは解放されていくってことじゃないですか。

いとう:そうそうそう、それはすごくある。許してくれるのね。

宇多丸:老人になったから(笑)

いとう:しょうがないか、みたいな感じで(笑)

宇多丸:もう、だんだん近づいてきてるからって(笑)

いとう:年とるとわがままになる、って言われてさ。だって、おかしいでしょ、国境なき医師団を見に行くために、ギリシャの難民キャンプ取材に行くとか。誰にも頼まれてないんだからね(笑) しょうがないからマネジャーも(スケジュールを)切るしかないわけだよ。

宇多丸:でも、いとうさんが好き勝手やってくれると、こっちも楽なんだよな。誰もそこ疑問に思わなくなるわけですから。もちろん、おバカさんはいっぱいいるから、「なんでラッパーが」みたいなことは言うんだけど……。

いとう:まあそれは、誰がやろうと言うヤツは言うから。

宇多丸:日本人、専門職が好きなので……。

いとう:ほんとにね。本来、平賀源内は何だったと思ってんのよって。エレキテルとかいってさ……。

宇多丸:平賀源内、全然報われなかったじゃないですか(笑)

いとう:報われてないけど-、でも、百姓だって百の姓(かばね)だから百姓だからね。百の種類の、藁(わら)編んだりさあ、いろんなことをやったってだけの話なんだよ。ほんとにそんなことがいまだに……。ほんと税務署が良くないね。職種を書かないといけないから。俺いつも分かんないもん。

宇多丸:「いとうせいこう」じゃないですかね、もう。

いとう:いやいや、ほんと職種=いとうせいこう、だったら楽だけどね。おとといも、リウマチじゃないかと思って病院に行ったらさ、職業っていう欄があってさ、そこでずっと、1分ぐらいずっと考えて「著述業」って書いたけどね(笑) 著述業って面白いよね。書いて述べるから。述べるところにMCが入ってんだよ。

宇多丸:著もしてるしね。

いとう:だからラッパーは著述業なんじゃないかな?

宇多丸:でも口述もするから、全部ひっくるめて「述業」じゃないですか?

いとう:述業(笑)

宇多丸:そんな言葉はねえって(笑) でも、「述」ですよね?

いとう:うん、俺基本、「述」だから。述の方だから。述全般、任せてほしい。

宇多丸:魔“述”師、みたいな(笑)

いとう:魔述、魔述。魔“述”家だよ。

宇多丸:作った方がいいかもしんない、言葉を。

いとう:それがあると後々楽でしょ?

宇多丸:でも、ずっと話が通じていますけど、専門職化みたいなのって退廃の始まりの気もするし。

いとう:はいはいはい。そうなんだよね。いろんなことに興味を……、あのね、専門ですごい人も出てくるよ。例えば、江戸期でいったら、襖(ふすま)絵のすごい人とか。扇子の、扇面を書かせたらこいつだとか。いるんだけど、だいたいそういう人って、違う職業も修業してたり、コラボをよくやってる。ダブルネームとか平気で、それこそ印籠のダブルネームとかあんのよ。別のジャンルにすごい興味を持ったし、平気で他のジャンルに弟子入りすんのよね。

宇多丸:ほおー。

いとう:「ちょっと教えてくれよ」「あんたにはもう教えられない、偉い人じゃないか」「まあちょっと」みたいな感じで、教え合うんだよ。このことがやっぱり明治からこっち、真面目になり過ぎて、俺は行政がコントロールしたかったと思うけど、一つの職業にして、それこそマイナンバー状態にしたかったんだと思うけど、江戸なんかそんなんじゃないから。だから、あれだけすごいものが生まれた。そういう意味では、我々MCが「述業」だと言い張って、いろんなことをやってるということは、むしろトラディショナルな現象なんですよ。だから正しいわけよ。

宇多丸:劇作もすれば……、

いとう:そう、これでいいんですよ。

 

永六輔さん、大橋巨泉さん……いなくなっちゃったね。ああいう人が。(いとう)

宇多丸:そういう意味じゃパイセン(先輩)いるんだもんね,全然ね。

いとう:全然いんのよ。すごいと思うよ。だって紫式部だって、別に小説だけ書いてたわけじゃないよ? 本職あっての紫式部でしょ?

宇多丸:現代の芸能史を見てたって、それこそ永さん(永六輔)とか、タモさん(タモリ)だってそうだけど……、

いとう:そうなんだよ、青島さん(青島幸男)とか……

宇多丸:やっぱかっこいい人は訳分かんない人ですよね

いとう:小沢昭一さん、大橋巨泉、前田武彦……

宇多丸:てか、我々が好きな人がそうだっていうことで、そこをチョイスしているだけなんだけどね、今(笑)

いとう:でも、いなくなっちゃったね。ああいう人が。巨泉さんなんて、麻雀(マージャン)やって釣りやって番組になった。それでテレビに出て成り立っちゃうっていう見事なことをした人だよね。

宇多丸:作家出身で、みたいなのがまたいい。まさに「述業」。

いとう:巨泉って確か俳号でしょ? 巨泉なんて変な名前じゃん。遊びの名前なんだよ。雅号、俳号。芸名というよりはMCネームなの。

宇多丸:宇多丸みたいなもんだ。

いとう:宇多丸みたいなもんだよ。

宇多丸:宇多丸は正直後悔してますけど、ちょっとね(笑)

いとう:(笑)

宇多丸:これは若気の至りですね。完全に後悔してます(笑)

 <そろそろギリシャに向かう時間>

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いとう:と、まあ、そんなことで、行ってきますよ。これ、3回ぐらい載せられるね。すごいね、面白過ぎ。あ、(全文を)ウェブで?

宇多丸:めちゃいいと思います。

いとう:この話は結構原理的なね、重要な話なんですよ。

宇多丸:前、ポップスタイルで掟さん(掟ポルシェ)と対談した時、山ほど載せてもらって、2万字とか。

いとう:かっ(笑) 掟と2万字(笑)

 (おわり)

2016年7月14日

東京・恵比寿の株式会社キューブにて

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 読売新聞の水曜夕刊に掲載されている新感覚カルチャー面。旬の人のインタビューコーナー「ALL ABOUT」を中心に、若きタカラジェンヌの素顔に迫る「タカラヅカ 新たなる100年へ」、コラムニスト・辛酸なめ子さんの「じわじわ時事ワード」といった人気連載に加え、2016年4月から、ポルノグラフィティのギタリストのエッセー「新藤晴一のMake it Rock!」、次世代韓流スターのインタビューコーナー「シムクン♥韓流」がスタート。オールカラー&大胆なレイアウトで紹介する2面にわたる企画ページです。

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