Pop Styleブログ

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こぼれ話第1弾、読んでいただきありがとうございます。

第2弾は、「氣志團みたいなコンセプトを持ったバンドって最近なくなりましたね」。そう問いかけた時の綾小路さんの回答です。このくだりは、悩んでいる人、頑張らなきゃって思っている人必見です。きっと背中を押してもらえます。

<以下、インタビューから>

コンセプトを持ったバンドの限界ってのがあると思うんですね。その最高峰は「聖飢魔Ⅱ」だと思いますし、でも、例えばビジュアルバンドもそうですけど、みんなある程度のところまで行ったら、それをうっすらなくしていかないと、一般層の人が買わない限りは、結局ミリオンヒットとかにつながらないからなんでしょうねキワモノは、どうしたって売れる限界があるので、そういう中でみなさんに多少近づいていくってことは大事だと思うんですけど、僕らはそれをやったら本当に、「僕らである必要がない人たち」になってしまうので、やるならとことんやりきろうと思ってますし、本当にそうなのかなって言われるんです。「売れたきゃそれ以上は無理だよ」「そのコンセプトでよくドームまで行ったよね」って言われますし。自分も実際そうだなって思いますし。ただ、だからといってそれを普通にしていったら売れるかっていったら、そんなわけはないと思ってるんで、ボクなんか余計売れないよって話なので、僕らが髪を下ろすときはボクらの存在がいなくなった時なんじゃないかなあと思ってますけど。

(「氣志團のGIGは一つの番組のよう」との問いに対し)自分の番組みたいなのが作りたいんだと思うんです。それが多分、自分たちは今はステージなだけであって。自分の中で描いていた楽しい世界を、もうちょっとたくさんの人に見てもらいたいとは思っていて、ただ、今の中では(テレビは)予算がなんだ、いろんなことがあるんですけど、これからの夢というか目標は、自分たちでメディアを持つことなあって思っていて、やっぱり僕らみたいな特殊なバンドっていうのは、なかなかメインストリームでうまく使っていただけないこともあるし、面白がってくれる時期は面白がってくれると思うんですけど、でもあまりそこにめげたこともないというか。

自分の好きな言葉が、「おもしろきこともなき世をおもしろく」なんです。高杉晋作の辞世の句で。あと、キリスト教かなんかの言葉だと思うんですけど、「暗いと不平を言うよりも、進んで明かりをつけましょう」。朝、テレビで流れるやつですけど、あれボクすごい好きな言葉で。中学生の時も「学校がつまんない」とか「行きたくねえとか」とか言う人と話をして、「なんで来ないの」「面白くねえから」「面白くすりゃいいじゃん」というふうに思ったりしていて。「学園祭、うちの学校は人来ないよね、開放してんのに」って言ってたときもあって。「あっちの高校の方がおもしろいからね、同じ日にかぶってる」という人に対して、「あそうなんだ、じゃあ、あっちの高校よりおもしろくする?」って言って、自分たちで動き出したタイプだったんですよ。まあ、みんなで映画を作ったりとか、どうしようもない看板作ったりとかする程度でしたけど、ボクが宣伝活動を沿線上でしてたので、「なんかおもしろいヤツがいる」「あそこの学校へんなヤツがいる」ってみんな知ってたので、それを見にたくさんの人が来てくれて、僕らの年、初めて隣の学校よりもうちに人が来たということがあったんです。

それこそ、ツイッターとかで、みなさんからもらうメッセージで、いらだっちゃうんですね、みんなに大人げないと言われるんですけど。「何でこの人、ぶつぶつ文句ばっかいっているんだろう」って。「あーつらくて」とか、いつも逆の発想しかないというか。そんなこと言っていて状況が良くなるならいいけど、「なんか何々したけど、親にダメだと言われた」と。じゃあ、親にダメだと言われないための方法ってのを考えてみようよ。たとえば、分からないけど、学年で1番になったら親は許してくれんのか、説得すれば親許してくれるのか、親同伴だったら許してくれるのか。既にいくつもパターンが生まれるじゃねえかっていう。

ボクの場合は、とにかく、中学生の時からギターが欲しかった。買うためにはお金が必要なのか。とりあえずお金はないから一回置いていこう。じゃまず知識を手に入れよう。端から端まで本読んでみよう。楽器屋さんに行ってみよう。話聞いてみよう。なるほどこういうことか、わかった。でもやっぱり予算がこれぐらい必要だ。どうする。あいつみたいに親に頼んでみるか。あ、2秒でダメだと言われた。うちの親は人殺しする以外は何やってもいい、でも、とにかく一銭も金は出さんというのすべてだったので、しょうがないので、アルバイトしよう。と、すぐ切り替えられたタイプだったんですよ。欲しいんで。

だから、なんかわからないけど、いつもそこで考えるんです。これを何かアクション起こすとそれをやることによって、必ずリスクが伴うし、メリットもデメリットもあるんだけど、どっちをとるかっていう二択をいつもしてるような気がしていて。そういう感覚で過ごしてきたなあというふうには思うんですよね。

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 読売新聞の水曜夕刊に掲載されている新感覚カルチャー面。旬の人のインタビューコーナー「ALL ABOUT」を中心に、若きタカラジェンヌの素顔に迫る「タカラヅカ 新たなる100年へ」、コラムニスト・辛酸なめ子さんの「じわじわ時事ワード」といった人気連載に加え、2016年4月から、ポルノグラフィティのギタリストのエッセー「新藤晴一のMake it Rock!」、次世代韓流スターのインタビューコーナー「シムクン♥韓流」がスタート。オールカラー&大胆なレイアウトで紹介する2面にわたる企画ページです。

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