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Matsubayashi どうも、ノーパンダイエッター、(森ゾー)です。きょうは今、四万十市(しまんとし)というところにいます。旧中村市が他の自治体と合併してこの名前になったようですが、ほかにも四万十町という町もあるので、何だかワケがわかりません。とりあえず、昨日の話から始めましょうか・・・。

Namitaka  昨日は、朝6時半に宿を出て、ひたすら海岸線沿いを歩きました。ものすごく波が荒ぶっていて、怖いぐらいでした。岩に波がぶちあたって白い泡のような潮がぶわっと豪快に散っているのをみて、松竹の映画の冒頭を思い出しました。(後記:後日、このブログを読んだ大先輩の編集委員より『波の映像は、松竹じゃなく東映だ!それでも芸能記者かっ。勉強し直せ!』というありがたいご指摘をいただきました。ここに訂正いたします・・・)

 朝は例によって、携帯ラジオを聴きながら歩きます。「武田鉄矢 今朝の三枚下ろし」というミニ番組で、「ロイヤルホストは博多生まれのファミレスだった」という豆知識を得たりしながら、てくてく歩きます。途中、峠のドライブインで月見うどんを食べたり、宿の人にもらったバナナを食べたりしながら、ひたすら国道56号線を南下していきます。

 午後2時45分に37番岩本寺に到着。ここはご本尊が5体あるという88か所でも唯一の場所で、それぞれそのご本尊に併せた真言を5回、唱えなくてはなりません。「おんあみりたていせいからうん」とか「おんころころせんだりまとうぎそわか」とか。本堂にその真言を書いた案内板が置いてあるので何とか大丈夫でしたが、言い間違ったら仏罰が当たってしまいそうなので緊張しながら唱えました。

92kiro  さて、岩本寺から38番金剛福寺(こんごうふくじ)までの道のりは、何と92キロ!四国遍路でも屈指のロング・アンド・ワインディング・ロードです。とにかく、行けるところまで行こうと地図を見たら、ちょうど10キロ先に宿泊もできる温泉があったので、ここにしようと思ってさらに国道をずんずん進んでいきました。そして、「○○温泉まであと3・5キロ」という看板を見つけ、その電話番号に電話すると・・・「あー、うち今休業中ですの。来年春、また来てください」とつれない言葉が返ってくるではないですか・・・・。

Kyuugyou いきあたりばったりの旅をしている以上、こういうことはよくあります。前回も、あてにしていて善根宿が閉鎖されていたりしましたから。めげずに歩いて行くと、酒屋さんの前に屋根のあるバス停がありました。足も限界に来ており、ここに泊まることにしたのでした。寝袋を広げ、ベンチに横たわりながら、寂しさを紛らわせるためにラジオを聴きます。意外にも、ここ高知でも夜は東京のニッポン放送が入るもので、巨人がボロ勝ちするナイター中継を最後までクリアに聴くことができました。

 それからは眠りにつこうと努力したのですが、すぐそばをトラックが轟音を立てて通り過ぎて行くものですからなかなか寝付かれず、気がついたらもう朝5時半でした。起きあがると、足も大丈夫そうなので、さっそく6時に出発しました。

 また昨日と同じようにてくてく、てくてくと国道を南下していきます。けっこう車通りの激しい国道で、トンネルもたくさんあって大変でした。トンネルはお遍路の敵です。とにかく車の轟音が反響するわけですから、背後からトラックが迫って来たりすると本当に怖い。しかも500 メートル、600メートルは当たり前の長さなので、困りものなのであります。あとは、きれいな松林の中を歩いたりもしました。

 さらに、私を悩ませているのは、いわゆる「モモ擦れ」。太っている人なら経験があると思いますが、歩き過ぎると、モモの付け根とパンツが擦れて、ミミズ腫れみたいになってしまうのです。致命的に痛いわけではないのですが、ピリピリと、ジャブのように地味に効いてきます。そこで私が取った対抗策というのが、パンツを脱ぐことです。何も下半身裸のままで歩くわけではなく(警察に捕まってしまいます)、パンツを脱いでその上に直接ズボンをはく。そうすると、だいぶモモ擦れは回避できるのです。以前のお遍路も同様の手段で乗り切りました。いわば、「お遍路するのにパンツは要らぬ、杖と笠さえあればよい」ということですな。行き交う人にも笑顔で「こんにちは!」とさわやかにあいさつしながらも、実は私はノーパンなんです。ふっふっふ。何かマドンナとかシャロン・ストーンになった気分です。

 でも、なんだかんだいってきょうも無事に歩き切って、「日本最後の清流」と言われる四万十川の手前、38番金剛福寺まであと40キロ弱、というところまで来ました。昨日と違い、素泊まり3500円の安い民宿にも泊まることができ、のんびりしながらこの文章を打っています。でも、あしたは連休中ということもあり、どの宿に電話をしても満杯だらけ。明日もまた、野宿になる可能性が大です。とりあえずきょうは早く寝て、深夜3時の「角田龍平のオールナイトニッポン」あたりで起きようと思ってます。ではまた。

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 読売新聞の水曜夕刊に掲載されている新感覚カルチャー面。旬の人のインタビューコーナー「ALL ABOUT」を中心に、若きタカラジェンヌの素顔に迫る「タカラヅカ 新たなる100年へ」、コラムニスト・辛酸なめ子さんの「じわじわ時事ワード」といった人気連載に加え、2016年4月から、ポルノグラフィティのギタリストのエッセー「新藤晴一のMake it Rock!」、次世代韓流スターのインタビューコーナー「シムクン♥韓流」がスタート。オールカラー&大胆なレイアウトで紹介する2面にわたる企画ページです。

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