北京のオリンピックが近いってんで世間ではいろいろ喧しいが、金メダルなんてそう簡単に取れるもんじゃないのよ。わかってるのか? でもオレも世界チャンピオンになって以来、メダルなんてもらってないからな。そろそろオレも金メダルが欲しいな。どうだ? オレに金メダル、取らせてみっか!?
身体を張った「読売新聞」勝利! 今回は本当のムチャぶりだな。何にもしてないオレに金メダルをどうやって取らせてくれるのか、お手並み拝見しようじゃないの。まああまり期待できないけどな(笑)。 じゃあまず「読売新聞」だ。金が「甲斐黄金村 湯之奥金山博物館」の砂金取りか。で銀が築地の「hafu-」で金目鯛ってか。んで銅がモンドセレクションで金賞を取ったラムネってことだな。 で、問題児の「TOKYO★1週間」はどうなってんだ? 1位が「さくらんぼの種飛ばし大会」、2位が「フィンランドの奥様運び」、3位が「全国女郎グモ相撲大会」ってか。 まあな、今回もオレに言わせりゃどっちもわかってない、ってことなんだが、1位を比べたら「読売新聞」の方がまだ行動して汗をかいてる分だけ誠意があるな。オリンピックの金メダルだって、ありゃあホントの金なんてほんの少ししか入ってないらしいしな。まあここはもう「どうぞ砂金を取ってください」ってところだからな。取れてあたり前な場所だから姿勢としてはあまりよくはないが、まあ、汗はかいてるわな。金目鯛もな、ホントなら実際に釣ってくるくらいの姿勢が欲しいな。その結果として、金目は釣れなくてシロメダイでもアカメダイでもいいじゃねえか。なんでもそう簡単にいくものなんてないんだからね、そのかわりがむしゃらさがあれば、後から何かついてくるんでないの? ラムネは、これ、有名な賞なの? マニアックな金メダルじゃないの? まあ、昔からあるラムネで賞を取ったってことは立派なもんだよな。ただ、「読売新聞」はそれを見つけてきたけだからな。それだけじゃダメだな。 「TOKYO★1週間」の方は見るのも疲れる感じだが……(笑)。最近じゃ、サクランボも種無しの方が美味しいんだよ。奥様運んでどうすんだ? 女郎グモにしても、知識をひけらかしてるだけだな。何一つ行動してないでしょ。サクランボ飛ばすと金メダルがもらえるのか? 意味がわかんないぞ。それに、実際に身体を張ったものがひとつもねえのはどうなの。どうせ行動しないで空想するんだったら、オリンピックで日光の手前の、イマイチな選手とかをガッツさんがコーチしたらこうなるんじゃねえかとか、もっとでっかい空想してみろよ! 金メダルっていうのは汗をかいてね、金じゃなくても銀でも銅でもいいし、何ももらえなかったらアルミでもいいんだ。アルミだって元は石油からできてるんだから、希少価値はあるんだからな。とにかく汗をかいたヤツしかメダルはもらえないってことだよな。 今回もあれだね、どっちも日光の手前だけど、どっちかというと「読売新聞」の方が、金山まで行って体を張って誠意を見せた、汗をかいたことが見えたってことで、「読売新聞」の方が勝ちだな。まあ、今回は夏だからサクッと、説教はこれくらいで流しそうめん的に流しといてやるか。
頑張った後からついてくるのが金メダル さっきも言ったように、金メダルなんてものは頑張って汗をかいて、その後から自然についてくるもんだ。でも最近はちょっと話題になるとマスコミが騒いで、選手もかわいそうだよな。そこでよけいな情報ばっかり最初から入ってくるから、見る方もそんなつもりで見てて、金メダルを取っても感動とか感激がないよな。前宣伝が多すぎて、慣れちゃうんだな。ゴルフの藍ちゃんが優勝したって言っても、まだそうなの、ああそう、って感じだもんな。 ホントはね、オレがチャンピオンになったときだって、その時は無なんだよね。ただひたすら頑張って、ああ勝った、よかったってね。周りは大騒ぎするけどさ、本人としては感激は後から効いてくるもんなのよ。後からしみじみ、ああチャンピオンになったんだなあ、ってね。だから、いまの選手はかわいそうだよな。騒がれすぎちゃってさ。オレはそう思うね。 まあ、金メダルっていうのは結果なんだから、それだけに振り回されちゃいかん、ってことだな。
読売新聞の水曜夕刊に掲載されている新感覚カルチャー面。旬の人のインタビューコーナー「ALL ABOUT」を中心に、若きタカラジェンヌの素顔に迫る「タカラヅカ 新たなる100年へ」、コラムニスト・辛酸なめ子さんの「じわじわ時事ワード」といった人気連載に加え、2016年4月から、ポルノグラフィティのギタリストのエッセー「新藤晴一のMake it Rock!」、次世代韓流スターのインタビューコーナー「シムクン♥韓流」がスタート。オールカラー&大胆なレイアウトで紹介する2面にわたる企画ページです。