山崎樹範インタビュー ★1
【役作りはしない】
―― 俳優としての山崎さんは、役柄の振り幅が大きいという印象があります。「Dr.コトー診療所」のようなシリアスなドラマの役柄から、深夜ドラマ『2ndハウス』のおマヌケキャラまで。
山崎 『2ndハウス』は、毎週ブリーフ姿になってましたからね。AV女優さんも出てるのに、その人より露出が多いという(笑)。真面目な役柄から見た人は、「この人は真面目な人なんだろうな」と思うし、ふざけたほうから見ると、「この人はダメな人だな」とか思うでしょう。つながらないとよく言われました。「え、あの人だったんですか?」みたいな。それが、なかなか知名度が上がっていかない原因なんじゃないかな(笑)。
―― 自分の存在をいかようにもコントロールできる?
山崎 もともとがないんだと思います。僕、役作りとかしたことないんです。台本にのっとって、役に必要ないものを削ってるだけで。ないものはできないと思ってる。例えば真面目な『Dr.コトー』みたいな芝居のときには、ボケたいとか、目立っちゃいたいなとか、そういう欲を排除していく。『2ndハウス』みたいな感じの役だと、繊細な部分とか羞恥心とかをなくしてます。ラジオでは、熱いことを言っていくんですけど、そういうことを「ちょっとカッコわりいな」と思う気持ちもあるけれど、そういう気持ちを極力なくしていく。本来は、弱音も吐くような人間だけど、その弱い部分とかを極力なくした上で、マイクの前にいるんです。でも、どこかで全部出ちゃうんですけどね。どれも僕だから。
―― 作っているわけではなく、全部自分であると。
山崎 全部引き算なんです。あとは自分の人生経験を豊かにしていけば、たぶん33年生きた分が出るだろうし、3年後には36年生きてきた分の何かが出せるようにはなると思う。そのためにいろんなことは吸収しようとは思います。ウソつくとバレますからね。ラジオも芝居もバラエティも。
山崎樹範(やまざき・しげのり) 1974年2月26日、東京都出身。特技は卓球。「劇団カムカムミニキーナ」で約 20本の作品に出演。「プロポーズ大作戦」(フジテレビ系、御法川潤蔵役)、「D r.コトー診療所2006」(フジテレビ、三上新一役)、「2ndハウス」(テレビ東 京系、片山良三役)、「電車男」(フジテレビ系、浅野真平役)、「天体観測」(フ ジテレビ系、長谷川健太役)などドラマ出演多数。「タモリ倶楽部」「うふふのぷ」などバラエ ティーでも活躍。2005年10月から、TOKYO FM「SCHOOL OF L OCK!」のメーンパーソナリティー(やましげ校長)として出演中。
★来年2月22 日(金)夜「やましげ・ひとりぼっち」定期ライブを開催。東京・半蔵門のTOKYOFMホールで。前売り券 3000円、当日券 3500円。詳細は藤賀事務所(03・3355・5467)またはひとりぼっちHP http://www.mh-fujiga.com/yamashige/event.htmへ。*公式ブログhttp://ameblo.jp/yamazaki-shigenori
読売新聞の水曜夕刊に掲載されている新感覚カルチャー面。旬の人のインタビューコーナー「ALL ABOUT」を中心に、若きタカラジェンヌの素顔に迫る「タカラヅカ 新たなる100年へ」、コラムニスト・辛酸なめ子さんの「じわじわ時事ワード」といった人気連載に加え、2016年4月から、ポルノグラフィティのギタリストのエッセー「新藤晴一のMake it Rock!」、次世代韓流スターのインタビューコーナー「シムクン♥韓流」がスタート。オールカラー&大胆なレイアウトで紹介する2面にわたる企画ページです。