バレンタインにチョコを贈る。チョコレートとかお菓子協会(?)のサービスデイというか、戦略だけど、すっかり定着してるよな。祭日にはなってなかったっけ? オレが総理だったら祭日にするけどな。お祭り好きの日本人らしいイベントだよな。でも、どうせお祭りに参加するんだったら、徹底的に、コッテコテにやってみろ!
大差の判定で「読売新聞」勝利!
今回は「コテコテのバレンタインを探せ!」ってことで、ムチャぶりしてみたぞ。どんなネタが集まったか、さっそく見ていくか! まずは「読売新聞」だな。「コテコテ」ってことで、大阪や神戸の関西ネタとバレンタインをからめてきたってことだ。グリコって言えば、昔オレが楽しみにしてたドラマに『このなぞは私が解く』ってのがあったんだ。刑事物で、チャチャ~ンって音楽と共に、主役がバンっと振り向いたところで、タイトルがバーンとね。みんな知らないだろ? 昔々の話だからな。それはオレが大好きなドラマだったんだが、その一社提供が江崎グリコだったんだよ。大阪にあるあの有名な「バンザイマーク」が映ってね。それを見ると必ず「チョコレート食いてえなあ」って思うんだよね。その番組が終わった後は、パチンコ屋の景品のチョコレートが増えてた、なんて話もあったくらいだ。オレも思わず、チョコレート買いに行っちゃったね。 要するに、昔からチョコレートといえばグリコ、って印象があるくらいで、バレンタインにあたって、その創業の記念館や工場見学をしよう、っていう提案は、ある意味コテコテだし、いいアイデアなんじゃないの? 神戸のチョコレート屋さんも、チョコレートはその昔、神戸や横浜みたいな港町から入ってきたものでしょ? そういった、温故知新みたいなものを振り返ってみる、っていうのはいいことだよな。スパナみたいなチョコレートも、遊びとしては面白いわな。あとは、通天閣のデートスポットか。あともうひとつ、上司やお父さん、お兄ちゃんにあげる義理チョコを、残さず食べてもらえるような、飽食の時代だからこそ考えて贈る義理チョコを作ってみました、みたいなのがあったらよかったよな。 さて、「TOKYO★1週間」のアイツらは……うーん、オレの言ってる義理チョコってのは、こういうことじゃないんだよな。金を出せばどうにかなる、っていうんじゃあなあ。2万も3万もする、ワケわかんねえボトル入れてやるんだったら、自分で全部買ったほうがマシってもんだ。「チョコをもらえないのは一生の恥」って言ってるけど、だったらもっと事前に努力してだな、編集部の女の子にプレゼントでも渡しておくとかな。チョコのために余計な金まで払ったんじゃ、一生どころか三生の恥だ。まあ、ちょっとは頑張ったけど、ボクシングで言えば、足ばかり使って、10ラウンド逃げ回った、みたいな試合だな。手がちゃんと出てなかった。だから大差で「読売新聞」の勝ちだ。
義理を受けたら人情で返せ
バレンタインデーっていうのはアレだな、そもそもはチョコ会社の戦略で始まったイベントだが、男性がバレンタインデーにチョコをもらって、ホワイトデーに返す、ってところが、日本人独特の「義理人情」にハマってるよな。バレンタインデーに義理をもらったら、ホワイトデーに情を返す。義理というのは借りって意味だし、情というのは思いやりだ。花より団子ってヤツだな。義理を受けたら情で返す、それが日本男児ってもんだ。そう考えたら、なかなかよくできた行事だよな。 義理チョコだって、捨てたもんじゃないぞ。会社のおじさんに、ちょっと名前なんか入れて「○○さんへ、いつもありがとうございます」なんて書いて渡してみ? どんだけ喜ぶか。そういう機会に気持を表すってことが、人間は大事なんだよ。だから義理だって渡しておけ! そして男性は、チョコを期待しないこと! 期待しないのが一番いいんだから。そしてもしチョコをもらったら、ホワイトデーにはちゃんと返しておけ! 義理を欠いたら生きてはいけないってな。それが男の生きる道だ。 ちなみにオレは、毎年2、3個だな。もっともらってるかもしれないが、娘とかが勝手に持っていっちゃうんだ。そんで包み紙だけ変えて「パパへ」なんてな(笑)。なかなか賢いよな。そんなもんだ!
読売新聞の水曜夕刊に掲載されている新感覚カルチャー面。旬の人のインタビューコーナー「ALL ABOUT」を中心に、若きタカラジェンヌの素顔に迫る「タカラヅカ 新たなる100年へ」、コラムニスト・辛酸なめ子さんの「じわじわ時事ワード」といった人気連載に加え、2016年4月から、ポルノグラフィティのギタリストのエッセー「新藤晴一のMake it Rock!」、次世代韓流スターのインタビューコーナー「シムクン♥韓流」がスタート。オールカラー&大胆なレイアウトで紹介する2面にわたる企画ページです。