(央)です。覚悟完了! 当方に発行の用意有り!!…失礼しました、本日2月23日読売新聞ポップスタイル面は「覚悟のススメ」「蛮勇引力」「悟空道」「シグルイ」などで知られる鬼才、漫画家の山口貴由さんを大特集、「ALL ABOUT山口貴由」をお送りいたします。紙面では取材時その場で描いてくださった即興の絵の前でポーズを取っていただいていました。合致しすぎてまるで空中に絵があるようですね。
私が初めて「覚悟のススメ」を目にしたときのインパクトは忘れられるものではありません。すさまじくパワフルな絵、そしてぶっ飛んだセリフ! 特大極太ゴチックで刻印するように紙面に踊る「覚悟完了」「善悪超越」などの漢字。94年ごろ、当時、今とは異なり夜勤の多い校閲記者職だった自分は、仕事が終わった深夜に仲間たちと共に歌舞伎町や新宿三丁目や高田馬場あたりで、まだ出始めだった漫画喫茶(ネカフェじゃないんです! 喫茶店に漫画がたくさん据えられ、それを読んでも、自分の持ち込み漫画を読んでも構わなかった…システムが違う!)に繰り出し、貪るように読みふけりました。自分でも単行本を買い、喫茶店据え付けの「覚悟」と私自身が買った覚悟、5人くらいでこの2セットを読み終わった1冊ずつ奪い合うように読んだ覚えがあります。
今回、取材するにあたり久しぶりに読み返しましたが、自分の脳内奥深くに名ぜりふの数々が沁み込んでいることを改めて認識しました。「しかと見い!」「再会の瞬着!」「心配かけやがって!」「そこまで!」「一線を超える!」…これらの言葉だけ見ただけではそんなに分かりませんが、その言葉がが置かれた絵の状況がもうモノスゴイとしか言いようがない… 当時妙にこれらの言葉が周囲で流行り、「出稿完了!」とか「当方に鯨飲の用意有り!」など活用して使っていた覚えもあります(笑)。
絵も2頁見開きでも足りないくらい、ともすれば紙からはみ出しても描かれ続けるのではないだろうかという迫力。熱い、とにかく熱いのです。
その後も多くの少年漫画を描いてきた山口貴由先生ですが、2003年、初の原作付き漫画を手がけます。南條範夫の『駿河城御前試合』中の1編「無明逆流れ」…たった40頁未満のこの短編をもとにした「シグルイ」が、何と7年にもわたる大作漫画となったのです。こちらの作品ではこれまでの饒舌なスタイルは影を潜めていますが、それでも忘れられないセリフの数々に満ちており、すぐまたハマってしまいました。
当然40頁未満の原作にはないエピソードや人物も登場し、これはもうずっと続くライフワーク作品になるのかなと思って拝読していたのですが、昨年夏に完結。そしてこれは本当に驚いたのですが、単行本が出る頃に、同じ媒体「チャンピオンRED」でもう次の新連載「エクゾスカル零」をスタート、しかもその主人公が「覚悟のススメ」主人公と同じ名前の葉隠覚悟!
そのパワフルさはどこからくるのか? どんな風にあの熱い漫画は制作されているのか? どうしてもお話がうかがいたくて取材を申し込みました。紙面でたっぷり語ってくださっていますのでぜひともご覧ください。
紙面のお知らせ動画はこちら
「漫画家・山口一由 士魂一徹の描写」
http://www.yomiuri.co.jp/stream/m_popstyle/pop110222.htm
たっぷり描き込み過ぎて紙面からこぼれてしまった写真も含めこちらのブログに掲載しております。愛用のペンや定規、熱心なファンの方々が手ずから、ゼロから制作して贈ってくださったという指輪やフィギュア。貴重なラフ(下書き)、これはセロテープで切り貼りを繰り返してありますね。
プレゼント 今回はプレゼントも大変熱い! 3枚のサイン色紙をお願いしましたが、すべて異なる漫画からキャラクターを描いてくださっておいでです。紙面のキーワードが必要です。
ぜひふるってご応募ください!
紙面掲載のキーワードが必要です。応募はこちらをクリックしてください。3月1日(火)が締め切りです。
また、本日23日読売夕刊popstyleにはほかにもイナイレ主題歌を歌う「T-pistonz+KMC」談話、ファンモン随筆、古屋兎丸時事漫画等など盛りだくさんにお送りします。
掲載紙の購入方法は、こちらをご参照ください。
紙面、ブログへの感想、質問は、popstyle@yomiuri.comへ。
|