日本には四季があるよな。秋の紅葉ってのは葉っぱがあるとこならどこでも楽しめる、身近な季節の美だ。ところ変われば品変わるって言うけど、場所場所にいろんな紅葉があって、それを心に留めるか、何気なく見過ごしてしまうか、大きな違いだな。せっかく日本に住んでるんだから、美しい紅葉をしっかり楽しんで、心を高揚させたいもんだよな。だから今回はお前らも、高揚するような紅葉を見つけてこい!
圧倒的KOで「読売新聞」勝利
さて、どんな高揚する紅葉を集めてきたか、さっそくジャッジしていこうか。まずは「読売新聞」だ。「金」はオレの故郷である栃木県の「もみじ谷大吊橋」から見る紅葉だな。吊り橋からぐるっと380度全部紅葉だ。360度を通り越して380度だな。勢い余ってな。吊り橋ってことがひとつのポイントだ。吊り橋アンド380度な。そして栃木の塩原高原までわざわざ行ったってことが、オレの心にパンチを食らわしたな。高揚したんでないの? うん、これはいい。そんで「読売新聞」の「銀」と「銅」は、もうあれだ、ついでだな。銀座の居酒屋はまあ、イメグレーション? イミテーションか? でも気分出して飲んで、酔っぱらって顔も紅葉だし、秩父の祭りも、冬の花火って珍しいし、1月、2月だったら寒くていらんねだろうけど、12月だったら厚着してな。ちょっと一杯飲んで、家族で焼そばでもつまみながらな。花火ってのは、ガラス越しに室内から見ても臨場感がないからな。寒いからって窓越しに見ても、あれだ、クリープを入れないコーヒーみたいなもんで、気が抜けてるからな。まあしかし、何と言っても吊り橋の紅葉だよな、今回は。コース料理にしても、全部が全部OK牧場ってわけにもいかないからな。メーンディッシュが牧場であれば、だいたいOKなのよ。前菜とかは、ある程度のほどほどでいいのよ。そんなわけで今回の「読売新聞」は、メーンディッシュがしっかりOK牧場で、いいんでないの。 それに比べて、コイツらだな。先週はコイツらも、間違いながらもお題に沿ってたし、頑張ろうという意気込みが見えたからね。そう敗北ばっかじゃあ、もうすぐ正月も来るってことだし、今年も世話になったからね、敢闘賞的な勝利をやったんだけど、今回はまた……バカにしてんのか? って感じだな。コイツらの顔が紅葉って、これじゃ紅葉とも紅潮とも言わねえな。タカラの缶酎ハイもいいけどな、とにかく紅葉で高揚できないんだったら、応用をもっと利かせろってえの。「紅葉を見ようと思ったが、やめて…」って、プッ(笑)。最初からふてくされるなよ(笑)。まあアレだ、これはたぶんな、ヤツらは韓国まで行ってないね。え? 行ってるの? いや、信じられないね。これはきっと、夢を見ただけだろう。期待したんだけどな、夢見てんのか? ってことで、残念だな。あんまりバカにしてっと、ゴム鉄砲で撃つぞ! ジャッジっつってもなあ。これはもう、お客さんが引くくらいの圧倒的KO負けだ。もちろん「読売新聞」の勝ちだ。
心豊かに紅葉を楽しむ
オレはわざわざ紅葉を見に行くってことはないが、仕事でいろんなところに行くことが多いから、そういうときに時節時節で自分なりに楽しんでるよな。岡山の紅葉もよかったし、九州もいいし、北海道はでっかいどうだったしな、見渡す限り、なだらかな畑とか、だーっと紅葉でな。海外に行ってもな、カリフォルニアの紅葉も凄かったしな。ところ変われば品変わるって格言があるように、どこに行ってもそこなりの良さがあってな。それを何気なく見逃してしまうか、心して見ることができるか、その違いだよな。 なんにせよだ。心豊かに紅葉を楽しむ。日本人なんだから、そういうったものを楽しむ余裕ってものをね、持ちたいもんだね。オレはそう思うな。
読売新聞の水曜夕刊に掲載されている新感覚カルチャー面。旬の人のインタビューコーナー「ALL ABOUT」を中心に、若きタカラジェンヌの素顔に迫る「タカラヅカ 新たなる100年へ」、コラムニスト・辛酸なめ子さんの「じわじわ時事ワード」といった人気連載に加え、2016年4月から、ポルノグラフィティのギタリストのエッセー「新藤晴一のMake it Rock!」、次世代韓流スターのインタビューコーナー「シムクン♥韓流」がスタート。オールカラー&大胆なレイアウトで紹介する2面にわたる企画ページです。