こんにちは、こんばんは、おはようございます。popstyle編集長の森田睦です。
見開きカラーで写真がドーンっと載っている「popstyle」は、明日(24日)の読売新聞夕刊です。
そして、気になるメニューは、
- ALL ABOUT 大泉洋&松岡茉優 爆笑対談
- 辛酸なめ子のじわじわ時事ワード「猫語翻訳アプリ」
- 四千頭身・後藤拓実「思うじゃんけん」
- Kカル!「K-POP ニュートロブーム」
- 霜田あゆ美の今日はどんな日「人力車発祥の日」
- イマ推しっ!「電線絵画展」
です。
本日のブログは、私が取材した「電線絵画展」について、記事に書ききれなかったことをちょっと書いていきたいと思います。
「電線絵画展」は、電線や電柱が書かれた絵ばかりを集めた展覧会です。(正確には、碍子やレコードジャケットなど電線・電柱にまつわるものを集めた展覧会ですが、そのほとんどが絵画です。)
まず会場では、電線の種類の説明があります。ひとくくりに電線と言ってしまいますが、実は電気を遠くに運ぶのが「送電線」、各家庭に配るのが「配電線」、そしてモールス信号など電信を送るものを「電信線」と呼ぶのだそうです。そして、日本では電気を運ぶ送電線より先に、電信線が設置されたといいます。
幕末から平成までの絵画が並びます。ここまで電線や電柱を愛でた国民はいないのではないか、と錯覚するほどの電線・電柱のオンパレードです。
パリ、ロンドン、シンガポールなどの多くの都市では、電線の地中化率は100%で、台湾でも90%台後半、ソウルでも50%です。一方、東京は8%、大阪市は6%。
なぜでしょうか。第2次大戦の敗戦からの復興を早期に行おうとしたため、敷設費用が安価だった地上敷設を選択したためだと言われています。
国土交通省では、景観や防災の観点から地中化促進の議論をしていますが、一気に地中化が進むわけではありません。電線・電柱とのおつきあいは、まだまだ続きそうです。
松風陶器合資会社《高圧碍子》 明治 39 年( 1906 磁器 東京工業大学博物館蔵
電柱を見上げると、付近の電線に丸かったり、キノコ型だったりする物体が付いているのに気づきませんでしょうか。「碍子」という固形絶縁体で、電気が地面に逃げないようにするためのものです。
会場には、いろいろな形の碍子が展示されているのですが、どれもまるで抽象彫刻のように見えてしまうから不思議です。(美術館に置けば何でもアートになっちゃうのか!?)
ペンキで「R.Mutt」とサインを入れれば、マルセル・デュシャンの作品のようだな、とか妄想してしまいました。
ちょっと碍子に興味をもってしまい、帰る時、碍子を探すため上ばかりを見て歩いていました。うつむきながら歩くより、気持ちが明るくなりました。