Jホラーの巨匠・高橋洋さん描く「恐怖」

(央)です。ひさびさにザ・ホラー、ザ・恐怖について書きますよ!

高橋洋さん。もし、このお名前にピンとこなくとも、「貞子」が井戸、そしてTVの中から長い黒髪をおどろに乱し這い出してくる映画「リング」の鮮烈な恐怖場面を知らない人はいないでしょう。

鈴木光司さんの原作小説にはないあの場面を生み出した脚本家、つまり世界に轟くJホラーブームの原点イメージを世に放ったホラーの巨匠なのです!

黒沢清、中田秀夫、佐々木浩久ら名だたる監督たちとのコラボでも知られ、自身の監督作でも「ソドムの市(俎渡海=ソドム家の子孫が座頭市化して時空を超え斬りまくる!)」など一筋縄では行かない作品でマニアを魅了し続けています。その高橋さんが、Jホラーブームの立役者一瀬隆重プロデューサーとタッグを組み、初のメジャー長編を撮ったのです!

それがその名もズバリ「恐怖」! 7/10~テアトル新宿ほかで順次公開されていきます。

幼く美しい姉妹がある夜、医師である両親が上映していたフィルムに出現した白い光を見てしまう。白い光の影響か、死への誘惑に取り憑かれた姉は長じてのち自殺を決意。姉を追う妹が再会した母は神をも恐れぬ人体実験を繰り返す妄執にとらわれていた…意識のあるまま開頭し、脳みその「シルヴィウス裂」という溝を刺激すると、幽体離脱が起きたり、この世ならぬ世界が見えたりするという!

荒唐無稽に思えるこの脳実験、実は約60年前にある博士によって現実に行われていたものなんです。

恐怖のツボを知り尽くす高橋洋監督が約20年前にNHKで見たこの実験映像を素材とし、極上の手腕で料理した本作、ぜひぜひ劇場で味わってみてください!

さて、現在、この映画の公開を記念し、高橋洋さんを店主とした「恐怖バー」というネット動画Ustramでの配信も行われています。今夜6/28は午後9時から。ゲストは黒沢清監督です!

6/14には柳下毅一郎さん、6/21には佐々木浩久さんがゲストで高橋さんと対談しておいででした、アーカイブが見られます。

また、「恐怖バー」ファイナルは来週7/5、ネット動画配信だけでなく、新宿ロフトプラスワンでのイベントも行われるそうです。

ホラー好きの皆さんもそうでない方も、「恐怖」の専門家たちの語りを聞きながらとことん恐い思いをしてみませんか?

また、7/2発売のホラーファンジン「TRASH-UP!」第6号にて、ワタクシ(央)が担当させていただき、高橋洋さんの1万5千字インタビューが大々的に掲載されます! 高橋さんの恐怖へのこだわりのルーツやお好きな漫画、死生観等もたっぷりうかがっていますのでサブテキストとして超おススメ!です、ぜひ併せてご覧ください。

http://www.kyofu-movie.jp/