再び、popきよしです。
今回の記事で、清川さんが小学生のころに書いた絵とか、モデル時代の雑誌の1ページを掲載しました。これは、なかなか貴重だと思うんですよね。(我ながら言うのもなんですが)。
清川さんの今のアーティストとしてのお仕事は、モデルとは全く異なる分野だし、一時期はモデル時代のことはあえて口に出してはいなかったそうです。僕は女性誌に関してはまったくもって疎いので、清川さんのモデルとしての活躍ぶりをよく知らなかったのですが、それこそ、カリスマモデルのハシリのような存在だったようですね。現在、モデルとして活躍されている方や女優さんでも、清川さんに憧れていた方が多いとか。美女採集のモデルになった方から、「ファンだったんですけど、言っちゃいけないのかと思ってました」なんてことも言われたようです。
そう思われるほど、モデル時代のことは切り離していたらしいので、モデル時代の写真がマスコミに出ることはほとんどなかったようです。ただ、今回、発売されたばかりの作品集「caico」でも、表紙に自ら登場したように、最近は過去をあえて隠そうとはしないようになってきたようですね。アーティストとしての活動に揺るぎない自信がついてきたということなのでしょう。彼女が雑誌の読者モデルを務めていた2000年前後の3年間ぐらいの記事を色々見てみたのですが、「カリスマ」とか「初のスタイリングモデル」などと紹介されたり、「あさみっちのスタイリング講座」といった連載コーナーも持っていて、人気ものぶりが見てとれました。その時代から、清川さんのことをずっと追っかけているファンもいるそうです。それは分かります。今でも、モデルを続けていてもおかしくないようなルックス、スタイルを維持していますよね。
そんな人気ぶりを反映してでしょうか、今回出た「caico」で表紙にご自身が出ることは、出版社さんが清川さんに突きつけた条件だったそうです。清川さんは、これには散々悩んだとか。だってそうですよね。自分が披露するのはあくまで作品であって、自分自身の顔ではないわけですから。結局、表紙に出た自身の顔には、刺しゅうがされていて、はっきり顔がわからないものになりました。なるほどなあ。これがギリギリの線ということなのでしょう。表紙に出たとしても、すべて自分をさらけ出すわけではない。また、作品集としても、まだまだ全部出し切ったわけではない。そんな意志がひしひしと感じられます。
それにしても、caicoで踏み込んだ新境地、荒木経惟さんとのコラボである植物に刺しゅうするシリーズには驚きました。これまでの糸と布の作品、絵本、美女採集とは、また全然違った趣なものでしたから。事前には、今までの集大成的な作品集になると聞いていましたので、過去の作品が中心かなと思っていました。確かに、2000年からの歩み的な作品紹介も盛り込まれているのですが、踏み込んだ新しい領域が、まったく想定外のもの。ゲラ段階の写真を見せてもらったとき、正直どうしようか、と思ってしまいました。書ききれないよ~! ってことです。ただでさえ、多岐にわたる活動、作品をどうまとめて紹介すればいいのか悩んでいたのに、新作を見てさらに悩みは深くなってしまったのです。
しかし、本当に、清川さんは次々に新たなことにチャレンジしています。過去数年間のインタビューや紹介記事を見ましたが、1年前の記事でも3年前の記事でも、「旬のアーティスト」的な書かれ方をされているのです。いつまで旬やねん!? って言いたくもなりましたが、でも、その都度新しいことをやっているのですから、そういう表現になってしまうのも仕方がないのかな、とも思います。「和樂」で始める篠山紀信さん、宝塚のトップスターの方々とのコラボも今から楽しみですね。ますます目が離せません!
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