(央)です。
5日の読売夕刊popstyle「ムチャぶり大作戦」、「パンチのある部屋を探せ」ご覧頂けましたか? 「パンチのある部屋」と聞いたらホントここしかない! と思い、「三鷹天命反転住宅」を取材させて頂きました。記事でもご覧いただけますが、床がでこぼこ、ところどころあえて設備が(インターホンなど)まっすぐでなく装着されていて、一歩足を踏み入れるだけでぐらりと平衡感覚が歪む感じがするスゴいお部屋なんです。
この住宅のことを最初に知ったとき、私の脳裏にはマイフェイバリット漫画、楳図かずおさんの「ダリの男」が浮かびました。部屋のあちこちがあえて平衡感覚を歪ませるように少しずつズレて設計されており、やがて住む人間の精神や肉体に影響を及ぼす…という、絵もストーリーも最高に凝った趣向を凝らした見事な小品です。
恐怖漫画の巨匠、楳図さんですからこの「ダリの男」が住む部屋では住み続けると恐ろしいことが起きる訳ですが、こちらの「三鷹天命反転住宅」は住むと健康になるそうです!
楳図さんまんがと同じく、「住むだけで精神と肉体に影響」を及ぼすべく芸術家の荒川修作さんの理念にのっとり、趣向がこらされているわけですが、まっすぐ立つのに気合いがいるでこぼこの床や球体の部屋に身をおくことによって、感覚を研ぎすまし、もともと人間が持っている感性や力を最大限に発揮するようになっているのです。
取材させて頂いたお部屋にお住まいのインターナショナルフォトアーティスト飯富崇生さん、芦刈いづみさんのお二人もとてもお部屋がお気に入りで、もうでこぼこのない床には満足ができないそうです。ちなみに右の写真の「ドア」は天井についているんですよ!
芸術家制作のお部屋にふさわしく、飯富さん芦刈さんは住居兼写真ギャラリーとして有効に利用しておいででした。展示されているのはハリウッド映画のフィルム特殊現像技術を自然写真に応用させたオリジナルの”ネイチャーアートフォト”。ごらんの通りデジタル加工一切なしの強烈なカラー写真。同じく強烈なお部屋の色にも負けていませんね。
この「天命反転」、すっかりハマってしまった私は岐阜にある「養老天命反転地」にも昨年行って参りました。お部屋の中も、広大な屋外でもまさに自然の本能が呼び覚まされる強烈さでした。そちらのルポはこちらをご覧下さい!
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