……と言えば、おたくが好むものの二大要素ですが(やや語弊あり)、それを略した「メカビ」というタイトルを持つ「オタク情報総合誌」を標榜したムックが、講談社から発売されました。編集室のブログはこちら。その中に、「オタクとマスコミ――取材の最前線から」と題した鼎談記事が載ってまして、実はその鼎談者の一人として登場しています。読売、朝日、毎日の各新聞で、いわゆるおたく系の記事をよく書いている記者が集まって、あれこれとしゃべったのをまとめて頂いたものです。
まあ、私自身は大したことは言ってなくて、他のお二方の面白いお話を聞かせて頂いたようなものなのですが、この企画をお受けしようと思った動機の一つに、ネット上で時折見かけるマスコミ、特に新聞の見方に対して、やや違和感を覚えていたということがあります。すなわち、○○新聞はこっち寄りだから、××新聞はあっち寄りだから云々……といった、社名だけで初めから先入観を持って記事の内容を判断する、という見方です。
もちろん、新聞社ごとに社の論調というものは確かに存在します。とはいえ、実際の取材や記事執筆の現場では、記者個々人の裁量や判断に委ねられている部分が大きいのも、また事実です。自らがどんなふうに考え、活動しているのかをお話しすることで、決してそんなことはないんですよ、ということが少しでも伝われば……というのが私のささやかな願いだったりします。
他にも、漫画好きで知られる麻生太郎外務大臣や「バカの壁」の養老孟司さん、7月公開の映画「日本沈没」の樋口真嗣監督、ミュージシャンのGacktさんといったそうそうたる顔触れへのインタビューや、「電波男」の本田透さん、「年収300万円時代を生き抜く経済学」の森永卓郎さんらの評論など、充実したコンテンツがぎっしり詰まっています。さすがは、自らがおたくだと公言する編集長が「自分の読みたい記事ばかりを集めた」と豪語するだけはあります(笑)。おたくを自認するする人はもちろん、おたくの世界に関心を持っている人にとっても、大変興味深い一冊に仕上がっていると思いますので、機会があればぜひ手に取ってみて下さい。
あと、鼎談は4月に秋葉原のメイド喫茶「シャッツキステ」で行われたのですが、前々から興味を抱いていたこのお店に来たのは、実はこの時が初めてでした。それで思っていた通りのすてきなお店だということが分かったので、5月10日付のPop Style「恋ナビ対決」でご紹介させて頂いた次第。ちょっとした裏話でした。