みなさんこんにちは。副編集長の田上です。本日の夕刊はご覧になって頂けましたか?
映画「君は永遠にそいつらより若い」(17日公開)で共演する
佐久間由衣さんと奈緒さんがどーーーん!!!と登場しています。
映画やお二人の俳優業への想いについて、迫りました。
また、本日のこぼれ話は、大好評の宝塚初心者企画!!
「新米宝塚担当と学ぼう」宙組編です。
初心者(私です。笑)らしい視点で、恥を捨てて様々な質問をぶつけています。
社内でも「今さら聞けなかった」などと感謝の声が出ているとか。出ていないとか。
こちらもぜひ、読んでいって下さいね★★

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サイン入りプレスシートを3人にプレゼントします。
15日夕刊の「popstyle」紙面に掲載したキーワードが必要です。
応募はこちら 、または、https://form.qooker.jp/Q/ja/popstyle/taikai/ をクリックしてください。
9月19日(日)午後11時締め切り。
発表は発送をもって代えさせていただきます。
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-----------popstyle15日メニュー-------------
▼ALL ABOUT=映画「君は永遠にそいつらより若い」で共演 佐久間由衣&奈緒
▼タカラヅカ=桜木みなと
▼イマ推しっ!=大ベルセルク展
▼辛酸なめ子のじわじわ時事ワード=新宿の3D巨大猫
▼霜田あゆ美の今日はどんな日?=ひじきの日
▼渡邊圭祐・箸休め=服に想い馳せ 物欲溢れ出る
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【新米宝塚担当と学ぼう宙組】
新米宝塚担当の田上記者と演劇担当の小間井記者が語るコーナー。
今回は東京宝塚劇場で
▼Musical『シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-』~サー・アーサー・コナン・ドイルの著したキャラクターに拠る~ 作・演出/生田 大和
▼タカラヅカ・スペクタキュラー『Délicieux(デリシュー)!-甘美なる巴里-』
作・演出/野口 幸作 を上演中の宙組について学んでいきます。

【リズミカルなホームズとあま~いショー】
田上:
まずはお芝居の「ホームズ」ですが、物語の冒頭部分はスピーディーに場面転換が行われ、とてもリズミカルで気持ちが良かったです。鎖が一貫した物語の「鍵」となっていて、鎖を使ったダンスのシーンなど、面白かったです。最後の滝のシーンも舞台が回ってせり上がり崖を作り、全体がプロジェクターによって滝になるという演出が面白かった。
小間井:ラストシーンの遊び心もくすりとさせられ、生田先生の細部にわたるホームズ愛も伝わってきましたが、キャラクター紹介に重点が置かれ、推理の話なのか恋愛の話なのか……。起伏があり楽しい作品でしたが、欲を言えばもう少し、ストーリーを見せて欲しかったと思います。
田上:なかなか手厳しいですね。僕はトップスターの真風涼帆さんがホームズのイメージにぴったりだと思いました。僕が見たことがあるのは、前回の「Hotel Svizra House ホテル スヴィッツラ ハウス」と今回の「シャーロック・ホームズ」だけですが、真風さんの紳士的な雰囲気やオーラも含め、西洋の男性役が似合うなあと感心させられました。
小間井:変装もすごかったですね! 芹香斗亜さんのモリアーティも邪悪な子どもがそのまま大きくなったような心の闇を感じさせてよかったです。潤花さんのアイリーンも大人っぽくて素敵でした。
田上:桜木みなとさん演じるワトスンもホームズと息ぴったり。さらにワトスンはメアリー(天彩峰里)との幸せな雰囲気やお互いを信頼しあう雰囲気がとっても良く伝わってきました。凛城きらさんが演じたマイクロフトは、本当にああいう博識で上品な小ボケおじさんっているなあと共感しました。チャーミングなキャラクターに仕上げていて、たくさん笑わせて頂きました。
小間井:今回、ショーはお菓子がテーマ。「これぞ宝塚」といえる豪華なおもちゃ箱(今回はお菓子箱?)をひっくり返したような……盛りだくさんの濃くあま~い作品でしたね。
 田上:はい、ショーはポップで笑える演出(男役の芹香さんがマリー・アントワネットに扮するなど)もありつつ、セクシーな一幕(真風さん軍服のシーン)もあり、恒例の宝塚らしい迫力あふれるシーンもあり、お腹いっぱい楽しめました。
小間井:中盤で、真風さんが大羽より少し小さめの羽を背負って銀橋へ来て、ラストにはもちろん大羽を背負っておりてきて、なんだか羽をたくさん見られて得した気分になりました。
田上:手振りでダンスを呼びかけるシーンもあって、コロナ禍のなかでも客席とのコミュニケーションをとろうと工夫しているのだなと感じました。あのソフトクリーム?のようなライトも可愛らしくて、お客さんも多くの人が買っていました。
小間井:ソフトクリーム? あれはマカロンですよ、マカロン・シャンシャン・ペンライト! デコっている方もいらっしゃいましたね。
田上:あっマカロンだったんですね。失礼しました。出演者と同様に両手に2つ持っているファンの方もいて、熱量を感じました。

【5組で一番新しい組、宙組】
田上:それでは宙組について教えてください。
小間井:宙組は1998年に作られた5組の中で最も新しい組です。老朽化した東京宝塚劇場の建て替えをきっかけに新劇場では通年公演を行うために4組では足りないということで、既存の花、月、雪、星組から選抜されたメンバーで結成されました。
田上:そうだったんですね。創設時から残っているメンバーはいるんですか?
小間井:組長の寿つかささんです。美風舞良さんもですが、先日、花組に異動されました。花組組長の高翔みず希さんも発足メンバーでした。初代トップスターは姿月あさとさんです。ちなみに他の組はトップが2人いる時代などもあって、何代目というのが正確に出しにくいというのがあるのですが宙組は明確に分かっています。真風さんは8代目ですね。
田上:なるほど。組の特色はあるんですか?
小間井:組子の平均身長が一番高く、スタイリッシュで現代的なイメージがあります。コーラスに定評があり、今年お正月に東京宝塚劇場で上演された海外ミュージカル「アナスタシア」では組のコーラス力が遺憾なく発揮されていました。
田上:確かに今回の作品でも合唱に重厚感があるし、歌がうまい人が多いなと思いました。
【質問コーナー】
田上:お芝居では、子供の役の方もいて、とても子供らしく演じていたのが印象的です。本当に子供みたいでした。男役娘役を意識したことはありましたが、子供役はどのような方が演じているんでしょうか?
小間井:そうですね、子役は基本的に身長の関係で娘役さんが演じることが多いですね。娘役さんが男の子を演じたりしてその演技力にびっくりします。でも、子役が多い芝居の場合、娘役さんだけに役を振るわけにも行かないですし、男役さんも子役をやりますね。
田上:「Le CINQ(ル・サンク)」という、初心者の僕にとっては、とても心強いアイテムを本屋にて見つけました。衣装のお写真のほか、台本が載っていたり(載っていない場合もあり)、みなさんの登場シーンが分かったりと、舞台を詳しく見る上で、大変重宝しています。ところで、なんで「Le CINQ」というんでしょうか?英語だと「The FIVE」?
小間井:それは宝塚が5組あるからですね。ちなみに「ル・サンク」が売られている公式グッズショップ「キャトルレーヴ」はフランス語で「4つの夢」という意味。4組時代の名残なのです。
田上:なるほど! ショーでは、お菓子にちなんだ衣装が多かったです。いつも思うのですが、みなさん何度も着替えをしています。早着替えはすごいですね。衣装はオーダーメイドで作っているのだと思いますが、1公演で着なくなってしまうものなのでしょうか。だとしたら、もったいない気もします。一方、黒燕尾服などは、毎回着るので、自分のものをずっと使ってるんでしょうか。
小間井:いえ、よくよく見ると別の公演でも着回していますよ! 宝塚衣装部さんの物持ちの良さには驚かされます。衣装の着回しに気付くようになればかなりの宝塚マスターだと思います。 黒燕尾服などは男役は一人一人、自分にぴったりのサイズの基本形のものを最初に作ると聞いたことがありますよ。
田上:そうなんですね! 僕もいつか、衣装の着回しに気付けるだろうか……。今回はお菓子型のライトが劇場内で売ってありました。なかには、1つではなく、2つ買って両手に持っている人もいました。先日の月組トップスター・珠城りょうさん、サヨナラショーでもペンライトを持っていました。いつも売ってあるんでしょうか?
小間井:トップスターのサヨナラショーでペンライトが使われるのは結構、昔からあったと思いますが、ショーの中で観客がグッズを持って演出に参加する「観客参加型演出」は割と最近のことで、2009年のショー「RIO DE BRAVO!!(リオ デ ブラボー)」が最初となっています。そのときはポンポンでしたが、その後、タンバリンやグラスなど様々なグッズを使ったショーが誕生してきました。

田上:そうなんですね! 楽しくていいですね。ロケットダンスはどういうものですか?足を高く上げるダンスのことだとは何となく分かっていますが、今回は初舞台生でないみなさんも、大勢でそのようなダンスを踊るシーンがありました。あれもロケットダンスなのでしょうか。
小間井:スカートを手に持って大勢で脚あげしているところですか? それはカンカンの場面では。今回のショーはフランス生まれのシャンソンを多く使用しており、フレンチカンカンも見どころの一つとなっていますね。ロケットダンスとは、いわゆる「ラインダンス」ですね。男役娘役関係なくダルマ(タイツにレオタードに近い脚を出すタイプの衣装)と呼ばれる格好をした大勢が1列に並んで脚を上げるダンスを指します。
田上:ダルマ? なぜダルマというのですか?
小間井:どちらも「手足がないから」です!
田上:なるほど! ではラインダンスをなぜ「ロケット」と呼ぶのですか?
小間井:米ニューヨーク、ロックフェラーセンターのラジオシティ・ミュージックホールを拠点とする有名なダンスカンパニー「ザ・ロケッツ」から来ています。クリスマスショーのラインダンスが有名なカンパニーです。ちなみに宝塚は1989年にラジオシティ・ミュージックホールで海外公演を行ったこともあるんですよ。

田上:今回、ケーキ台の上に乗ったロケットガールの皆さんがインパクトがありました。あれは大劇場公演では初舞台生の皆さんがやっていたと聞きましたが、初舞台生の組配属までの流れを簡単に知りたいです。初舞台の「初」とは、このDélicieux(デリシュー)!で舞台に立つのが初めてということで、ホームズには出演されていらっしゃらないということでしょうか。口上は宝塚大劇場でしかやらないのですか?
小間井:2年間の宝塚音楽学校を卒業した後、最初に踏んだ公演が初舞台公演となります。お芝居に群衆が必要でお芝居にも出る場合もありますが、ショー公演が初舞台となる場合が多いです。1本ものの場合はフィナーレに出るという感じですね。最初に口上があり、その後でみんなでやる踊りがあります。同期全員がそろうのは初舞台公演のみで、過去には組回りといって全組を回る時代もあったのですが現在は初舞台公演の後、5組に分かれます。口上のある初舞台公演は基本的に大劇場公演のみですが、東京もやった年も過去にはありました。改めて、宝塚は伝統を大切にしますが、常に変化を求めているというか「例外」を重ねて今があるのだなと思いました。
田上:僕もいつか宝塚大劇場で口上を見てみたいです。少し話がそれますが、先日、KAAT神奈川芸術劇場にて花組の水美舞斗さん主演の「銀ちゃんの恋」を観ました。その際、「2代目の皆さんが来てくれました~」と大空祐飛さんをはじめ観劇に来たOGの皆さんを紹介していました。OGの方が普通に客席にいるというのが、とても新鮮で、そのようなことはよくあるのでしょうか?
小間井:もちろんあります。もともと宝塚ファンだった方も多いので、退団のごあいさつでも、「今後は客席から応援したいと思います」とおっしゃる方も多いです。ちなみに大空さんは宙組トップスターだったのですよ。
田上:そうなんですね! 近くにいらっしゃったらちょっと緊張してしまいそうです。「銀ちゃん」では「階段落ち」というシーンもありましたが、東京宝塚劇場の階段もかなり急で長く感じます。階段を下りる練習などするのでしょうか。
小間井:宝塚の階段は「大階段」といって、宝塚を象徴するセットの一つですね。はじめて宝塚の舞台で登場したのは1927年9月の日本最初のレビュー「我が巴里よ(モン・パリ)」で16段でした。現在は宝塚大劇場、東京宝塚劇場ともに26段です。幅も狭いのでこわさもあると聞きますが、足もとを見ず降りてくるタカラジェンヌの格好良さにしびれますね。
田上:僕も今度から会社の階段を足もとを見ずに降りる練習をしたいと思います!
小間井:仕事してください!
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