Pop Styleブログ

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昨日、5月31日(水)の読売新聞夕刊の新感覚カルチャー面「popstyle」で、見開き全段カラーほぼ2ページで、乃木坂46の齋藤飛鳥さんの特集をさせていただきました。

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プレゼントのアンケートでも、「読み応えがあった」などと、大変うれしい声をいただいています。ひとえに、それはもう齋藤飛鳥さんという語るべきことがたくさんある旬のアイドルだったからこそです。いや、インタビューに対する齋藤さんの受け答えなんて、アイドルの域を超えていました。

夕刊はなかなか入手しずらいもので、ファンの方にはご迷惑をおかけてしていると思います。齋藤さんの素晴らしいコメントの数々を埋もれさせるのはもったいない!ということで、インタビューのほぼ全貌をここで公開したいと思います。

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――「あさひなぐ」の主人公、東島旭は、齋藤さんとだいぶ異なるタイプ。舞台上ではいつもと違う齋藤さんが出ていますね。

 

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【飛鳥】そうですね、いつもとは全然違いますね。最初はやっぱり、自分とタイプが違かったので、なんか分からなくて。旭ちゃんの気持ちとか考えようとするんですけど、理解しようとするんですけど、最初はこの子何考えてるんだろうって苦戦して。本番始まる1週間前ぐらいに、演出の板垣(恭一)さんとお話できる時間をいただいて、そこでセリフ一つ一つ、「こういう気持ちの動きがあってこういうんだよ」って一緒に考えながら説明も色々していただいて、そこでようやく腑に落ちたところがいっぱいあって、そのあたりで、あ、こういうことかっていうのが、やっとちょっとずつつかめてきたかなって感じです。

 

――すごく愚直に頑張る子ですよね

【飛鳥】旭ちゃんは、すごく努力ができる子だと思うんですけど、カッコ悪い努力ができるというのが他の子と違うところ。全然カッコつけないので、そういうのが、一応こう、アイドルをやらせていただいている以上、あんまりカッコ悪い姿ってみせない方がいいのかなと思ったり。「努力してます」っていうのをアピールするのは、どうにも私はやらないよなあ、できないなあと思ってて。でも、そういうカッコ悪い部分も見せるからこそ、カッコいいなあと思って、旭ちゃん、そういうところは好きだなあと思います。

 

――ちょっと近づけましたか?

【飛鳥】うーん、どうだろう。だいぶ理解は深まったと思います。台本はあるので、それ通りにやるのはやるんですけど、それだけだと段取りを追うだけになってしまうので、それをお客さんに見せても心は動かせないので、何げないセリフでも一つ一つちゃんと意味があって組み込まれているので、そういうのを板垣さんに直接、「俺は旭のこういう面を出したいから、このセリフを入れたんだ」という説明をしていただけたので、なるほどっていうのはけっこうありましたね。

 

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――そうやって旭の性格を理解できたところがあるんですね

【飛鳥】うん、そうですね、あります。原作がすごく愛されているんですけど、その中でもやっぱり旭ちゃんってスゴく愛されていて、カッコ悪い姿を見せられるとか、がむしゃらに生きているという、そういうところもあると思うんですけど、いい意味ですごくバカなので旭ちゃんが、それが現代の若い子も、もちろんオトナの方でも、あんまりいないなって。すごく真っすぐな子で。なんだろな・・・「バカが世界を救う」・・・じゃないけど、旭ちゃんが何か革命を起こせるんじゃないかみたいな希望を持たせてくれる。そういうのはちゃんと旭ちゃんと向き合って、ようやく分かりましたね。

 

――囲み会見では、堀未央奈さんが、齋藤さんと2人は「ゆとり世代」という発言がありましたね(「私は、一堂寧々ちゃんという役をやらせていただいて、旭ちゃんのライバルなんですけど、実際はバチバチしてないっていうか。2人とも「ゆとり世代」なのでマイペースなんですよ。だから、ケンカっぽくなるシーンも『ごめん!』って思いながらやってるんですけど、日常のストレス発散じゃないですけど、ここで思い切って殻を破って寧々ちゃんを演じたいと思っています」などとと発言)

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【飛鳥】堀とは空気感がたぶん似てて、どっちもマイペースで、あんまり周りを気にせず、ゆったり生きているので、そこは結構にてますよね。

 

――でも、アイドルやってると、それでは生き残ってはいけないとか考えますか

【飛鳥】私はうーん、どうなんだろうなあ。確かに、そうだよなって思う時もあったんですけど、でもなんかやっぱり、このマイペースさは変えられないというか・・・(笑)。変えて無理して頑張っても続かないので・・・2人でのんびりやってます。

 

――どういうところがマイペースだなと思いますか。あまりアピールをしないところですか?

【飛鳥】なんだろうなあ。自分をアピールすることはあんまりないし。私は結構、昔は人に流されやすいタイプで。誰かがイエスといったら私もイエスと言うタイプだったんですけど、だんだんと年齢を重ねるごとにそれがなくなってきて、あんまり他人の意見とかを気にしなくなってきて・・・自我が強いわけではないとは思うんですけど、割と自分の意志で動けるようになってるかなと思います。

 

――舞台上では、違う自分になれますか?

【飛鳥】そもそも、舞台のお芝居っていうのをあまり経験がないので、わからない状態で、しかも初めて主演をやらせていただいて、本当に戸惑いしかなかったんですけど・・・最初は。でも、すごくいろいろと周りの方に助けていただいて、メンバーもたくさん出ているので安心感もあるし助け合いつつやっていく中で、ようやく旭ちゃんを演じる楽しさを見つけられるようにはなりました。

 

――堂々とした姿を見せてもらいました。

【飛鳥】いやいやいや、全然。全然ですね。でも、本当におけいこ始まってしばらく何週間かたった時も、「全然けいこ初日と変わってないよ」っていうふうに言われて。私自身も自覚があって。いまいち自分じゃない自分になるのを見られるのがちょっと照れくさかったり、やりきれない自分がいて。ホントにようやく本番1週間前ぐらいで・・・さっき言ったぐらいの時期に、ようやく変わってきたかなあっていう感じです。

 

――薙刀を操るのも大変だし、防具つけるだけでも大変。手ぬぐいを何度も付け直す場面

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もありましたね

【飛鳥】防具も最初は全然わけがわからなくて、みんなでいっこいっこ教えてもらって覚えて、毎日付けて覚えて・・・っていう感じでやりましたね。私、元々薙刀っていう競技を知らなくて、初めて「あさひなぐ」読んで、あ、こういう競技があるんだというのを知って、興味深かったので楽しく始められたんですけど。最初はわりと重いし、長いし、長いのがやっぱり、つかいきれなくて。誰かけがさせちゃうんじゃないかという心配は大きかったですね。

――井戸の水くみの場面もパントマイムみたいで、舞台ならではの表現でした

【飛鳥】実際に井戸の水くみはしたことないので、想像でしかないんですど、あれも細かく指導していただいて。やったことがないので。重い物を持っている時の人間の体の腰が落ちるとか膝で踏ん張っているとか、っていうものすら私は最初できてなくて、わかんなかったんですけど、その辺も教えていただいて。

 

――映画版もありますが、その場でやらなければいけない舞台の方が、なおさらハードルが高かったのでは。

 

【飛鳥】いやいやいや、映画のチームも多分大変だったと思うんですけど。原作と取り出したシチュエーションが違うらしくて、けっこう違うものになっていると思うので、私も楽しみです。

 


――みなさん、漫画のキャラクターにうまくなりきってましたね。役作りはどのように進

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めたのですか?

【飛鳥】役作りはみんな結構おのおので原作を読み込んできたり、髪形とか見た目から似せてったりしたんですけど、お話をいただいた時点で、似てるなとおもったのが、衛藤が寒河江純役というのが、もうなんかまんまだな、すごいピッタリだなと思いました。

 

――最初は目立たないところから、どんどん躍進していく様子は、旭と齋藤さんの歩みは共通していて、胸を熱くしたファンも多いと思います。

【飛鳥】旭ちゃんも私も他人より劣っているとか、芽が出るのが遅いとか、そういうところは似てて。旭ちゃんも1年生3人の中で、1人置いてけぼりになっちゃって、みんなより遅れてるってなるんですけど、私もやっぱり乃木坂の中でずっっとアンダーメンバーにいたりとか、選抜に入っても3列目にいたりとかそれを繰り返していたので。・・・もちろんそれが劣っているということではないですけど、でも、なんだろな、自分で自分の足りないところを自覚はしてたので昔から。芽が出るのが遅いとか似てるなあと思って。悔しい思いをしている旭ちゃんとか読みながら、ああ分かるなあと思って共感していました。

 

――具体的には?

【飛鳥】うーん、自分と重なるところだと、井戸のシーンとかも・・・重なるというか・・・。井戸のシーンで、「人より遅れている自覚はありましたが、まさか薙刀すら持たせてもらえないとは」というセリフを言うんですけど、昔、私がアンダーの時に「走れ!Bicycle」初披露の時に、全国握手会のステージで初披露したんですけど、その時のアンダーメンバーで、その選抜メンバーがスタンバイするのを幕で隠すという演出があって、そういうのとかが当時すごく悔しくて。悔しかったし「同じメンバーだけど私は幕の係りなんだ」というのが・・・当時中学生だったんですけど、中学生ながらに落ち込んだ思い出があって、それとかも重なって感情移入しちゃうシーンでしたね。

 

――乃木坂に入っ

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が中1で最年少だから、まだまだこれからという思いではなかったんですか

【飛鳥】ん~でも、当時は今よりも前に出たいとかいうのがあったので・・・今はもうほぼほぼ消えてしまったんですけど、昔は初めての経験が多くて乃木坂に入って、それが多分楽しくて、「もっともっと」って思っちゃって、もどかしい思いを結構してましたね。

 

――マイペースになったのはそういう時期を乗り越えて、なんですね

【飛鳥】そうですね。

 

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 読売新聞の水曜夕刊に掲載されている新感覚カルチャー面。旬の人のインタビューコーナー「ALL ABOUT」を中心に、若きタカラジェンヌの素顔に迫る「タカラヅカ 新たなる100年へ」、コラムニスト・辛酸なめ子さんの「じわじわ時事ワード」といった人気連載に加え、2016年4月から、ポルノグラフィティのギタリストのエッセー「新藤晴一のMake it Rock!」、次世代韓流スターのインタビューコーナー「シムクン♥韓流」がスタート。オールカラー&大胆なレイアウトで紹介する2面にわたる企画ページです。

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