水曜夕刊ポップスタイルは、ミュージシャン、俳優、ダンサー、作家、映画監督、スポーツ選手など、幅広い人選で、人物をクローズアップした大特集「ALL ABOUT」をお届けしております。
今週は、久々に美術系、アーティストの方が登場します。イラストレーターの門秀彦さんです。アートといっても、門さんの作品はテレビやロックフェスなど多様な分野で使用されているので、もしかして、この絵、見たことがある! と思った方もいるかもしれません。
実は、門さんは、耳が聞こえないご両親の元に生まれたので、小さい頃から手話を必要としてきました。なので、彼のイラストには随所に手話がちりばめられているのです。それも、とっても楽しくポップに描かれているのです。まさに、手話のポップスタイル! 我々の紙面とも親和性があると思い、ご登場いただきました。彼の作品をたくさん掲載したにぎやかな紙面ができました。ぜひ、ご覧下さい。
さて、そのにぎやかな紙面のレイアウトを手がけたのも、聴覚障害を持つ編成記者、成嶋史人記者なのです。今回、門さんの特集にあたって是非、彼に担当してほしいとお願いしました。期待に応えて素晴らしい紙面を作ってくれた成嶋記者から、コメントが届いています。
「CODAの方の生い立ちや気持ちを、ご本人から聞く機会はあまり無いと思います。聴覚障害を持つ私にとっても興味深い内容でした。イラストレーターに対しておこがましいのですが、作品群にコラボさせていただく感じで、指文字など手話のイラストをちりばめたレイアウトにしてみました。紙面をご覧になって、少しでも手話の世界に興味を持っていただけたら、編集記者冥利に尽きます」(読売新聞編成部・成嶋史人)
紙面で解説していますが、CODAとは「Children Of Deaf Adults」の略で、耳の聞こえない両親の元に生まれた子ども、という意味です。音のない世界に生まれ、その後、音のある世界に触れることになるCODAの方の中には、様々な心の葛藤が少なからずあるようですが、門さんはその生い立ちを自分の個性として前向きに活動を続けています。
指文字や手話をすんなり紙面のデザインに活用してくれたのは、さすが成嶋記者です。彼がレイアウト作業中にくれたメッセージも紹介します。「見出しの前後に手話のイラストをつけました。一つは、耳の聞こえない人の世界では最も気持ちを伝える手話です」とのこと。その手話とは「アイ・ラブ・ユー」という世界共通の手話でした。手の中指と薬指を折り曲げて、「I」「L」「Y」の文字を表して「I Love You」を意味させるものです。門さんの最新絵本「ハンドトーク ジラファン」(下の写真)の表紙でも、ジラファンがやってますね。今回、紙面を通して、門さんだけでなく成嶋記者の気持ちも感じていただけたら、うれしいです。
【プレゼント】門秀彦さんの絵本「ハンドトーク ジラファン」を門さんのサイン入り(イラスト付き)で
3人にプレゼントします。紙面掲載のキーワードが必要です。応募はこちら 、または、https://qooker.jp/Q/ja/popstyle/taikai/ をクリックしてください。11月6日(日)午後11時締め切りです。
※夕刊をご購読でない方は、駅売店などでお求め下さい。50円です。また、よみうりショップでも紙面販売を受け付けております。詳しくは、こちら↓の紙面購入方法をご覧下さい。http://blog.yomiuri.co.jp/popstyle/yukan.htm
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