Pop Styleブログ

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桜の舞い散る季節となりましたがいかがお過ごしでしょうか。

昨年12月で終了した月1連載「タカラヅカ 100年を創るモノ」を担当していた藍ママです。前年もやりました宝塚総括を遅まきながらアップいたします。

 

東京本社勤務の藍ママ、関東へ来た公演はとりあえず観るのが基本で(だからバウ公演はほとんど観ない)、2013年は全部観られたのですが、2014年は全国ツアーは観られず…また、個人的理由なのですが3人目を妊娠し、つわりで観に行けない公演も多々…

そんな中ですが

 

★     独断と偏見で選ぶ作品ベスト3★

 

1位 雪組「伯爵令嬢」(日生劇場)

細川智栄子あんどふ~みんの同名マンガの舞台化。ぶりぶりの少女マンガの世界を見事に再現。観客はどん引きかドハマリかのどちらかだと思いますが、藍ママはドドドハマリました。長髪の貴族で新聞王の主人公が壁ドンやったり、ステッキでヒロインを抱き寄せたり…宝塚じゃないとできませんわ!

 

2位 宙組「翼ある人びと」(日本青年館公演)

期待の若手演出家、上田久美子先生の作品。ブラームスとシューマン、シューマンの妻クララの三角関係を描きました。シューマンとブラームスの間には師弟愛みたいなものが深くあって、凡人には理解できない天才ならではの三角関係を垣間見た気がしました。言葉の選び方が素敵なので今後も上田先生の作品には期待。

 

3位 月組「TAKARAZUKA 花詩集100!!」(東京宝塚劇場)

白井鐵造先生の名作レビュー「花詩集」を現代風に再現。フランス人デザイナーによる衣装が斬新でしたし、100人ロケットの祝祭感は「これぞ宝塚」という感じ。夢の世界を見せてくれました。

 

次点 

雪組「心中・恋の大和路」(日本青年館)…歌舞伎でいう「封印切」。バックにエレキギターの音がギュンギュン鳴る日本もの。飛脚の見せ方とかもかっこよくてしびれる劇場体験がここに。

星組「パッショネイト宝塚!」(東京宝塚劇場)…待ってました星組のショー。お祭り感がすごいです。柚希礼音のカポエイラが見どころでした。

 

主演男役賞…すみません、選べません…。

 

…100周年で5組のトップそれぞれが脚光を浴び、活躍した1年だったと思います。逆に言うと突出した方もいなかったように思います。

 

主演娘役賞…咲妃みゆ

 

…「伯爵令嬢」で演じたコリンヌ、天真らんまんで誰もが「ジュテーム、君を愛さずにはいられない」となってしまうヒロインを見事に演じきりました。観客を物語に引き込むパワーに驚かされました。

 

新人賞…柚香光

 

…花組「ラスト・タイクーン」と「エリザベート」で新人公演主演。「ラスト・タイクーン」の上下白スーツ、「エリザ」のトート閣下扮装のまばゆさに驚きました。技術的にはこれからのところもありますが、驚くべき「華」の持ち主です!

 

★     宝塚100周年を振り返る★

100周年ということでメディアなどでも宝塚をよく見掛ける1年だったように思います。式典やイベントなどOGが登場する場面も多く、100年の歴史を肌で感じました。一方で、大劇場公演は再演が多く、「懐古主義」に終始したような気がします。小箱での公演の方がチャレンジ精神を感じましたし、印象に残りました。また、大劇場公演の難しさを感じました。小さな劇場では面白いのに、大劇場になると「あれ?」という演出家が多いように思います。やはり大劇場公演が宝塚歌劇の軸だと思いますし、101年目は大劇場公演に傑作を期待したいです。

★その他私的2014年ベスト★

海外ミュージカル部門:「ロッキー」(ブロードウェー)…途中から客席がリングになる演出に驚きました!お金がかかりすぎたのかすぐにクローズしてしまい残念。

国内ミュージカル部門:「ラブ・ネバー・ダイ」(日生劇場)…「オペラ座の怪人」の続編でなぜか舞台がアメリカなのに驚きましたが、第1作の疑問点にケリをつけていたのがよかった。

国内舞台部門:「ビッグ・フェラー」(世田谷パブリックシアター)…ニューヨークのIRAテロリストのお話。頭が宝塚寄りな藍ママは「宝塚の正塚晴彦先生が演出やってそう」とか思わずにいられない男っぽい作風がツボでした。 

★     101年目からの宝塚へ 6つの提言★

 

ええと、「提言報道」の読売ですので、藍ママからの勝手な提言をお聞き流し下さい。

 

1、宝塚を日本観光の目玉に

…ニューヨークに行ったらブロードウェーに行きたい。パリに行ったらパリオペラ座のバレエが観たいです。北京に行ったら京劇が観たいし、バンコクに行ったらニューハーフショーは観たいですね。というように海外に行ったらその土地のショービジネスは観ておきたいのですが、海外から日本にやってきた旅行者は何を観るのでしょうか。歌舞伎とか?私はここに宝塚という選択肢を増やして欲しいのです。

ちょっと思い出してください。宝塚は海外公演をときどきします。そのとき必ず、「日本に宝塚を観に来てくださいね」と海外の観客に言うのですが…真に受けて、日本で宝塚を観ようと思ってもまず、海外からチケットを買うことができません(!)。また、何とか日本にいる知り合いを使うなどして奇跡的にチケットを手に入れたとしても、劇場には字幕も音声ガイドもありませんし、英語の案内はプログラムに1ページだけ申し訳程度にあるだけです。「来てって言ってる割りには全然歓迎してないじゃないか!」と藍ママならちゃぶ台ひっくり返すレベルです。

今こそ、政府と協力して日本観光の目玉にするべきです。「余計、チケットが手に入らなくなる!」とか不安に思うファンの方も多いかもしれませんが、ここは一つ心を広くして、多くの方が観て批評することで作品の質も上がると思いますし、宝塚が存続し続けていくために必要なことなのではないかと思います。

 

2、宝塚に校閲部を

                    

単純に言葉の間違いから設定、時代背景の間違いなどが散見されます。「舞台だからその場で終わる」とは言っても、DVDやCS放送などもありますし、未来永劫、間違いが残り続けるのは演じていらっしゃるタカラジェンヌたちも心苦しいものがあるのではないでしょうか。人間ですし、間違いはあるものですが、極力防ごうと努力はすべきなのではないでしょうか。

 

3、全国ツアーに子どもたちへの招待公演を

 

子どもの時に観たものは深く心に残ります。情操教育として宝塚公演は大変いいと思うのが一番の理由ですが、未来の宝塚ファン、未来のタカラジェンヌ、演出家の発掘にもつながると思うのです。演目は「美女と野獣」の翻案「バラの国の王子」や先日の「PUCK」なんかは「宝塚ファミリーミュージカル」にぴったりだと思います(笑)

 

4、少しも早く、ママさん演出家、ママさんプロデューサーの採用を

 

宝塚は女性、それも主婦層によって支えられているといっても過言ではありません。それは上演時間を見ても分かります。平日は13時半公演、18時半公演、土日祝日は午前11時公演、15時半公演と何となく夕飯作りに間に合うように時間が設定されています。18時半公演はいわゆる仕事帰り向けですが、平日18時半公演は余裕があることが多いです。2・5次元ミュージカルなどは平日は夜公演しかなかったりしますし、ブロードウェーなども夜7時、8時スタートの公演が多かったりするところから見ても明らかに対象が違うというか、宝塚は主婦をあてにしています。主婦が多いということはママさんも多い。それなのに、演出家に女性は増えてきましたが、ママさんはいないようですし、各組のプロデューサーは全員男性。「ママさんがいなくても想像はできる」と言うかもしれません。しかし、多様でない団体はある種の偏りを産むように思います。例えば、以前、劇中に妊婦が出てくる場面がありました。しかし、ずっとお腹をさする演技だったり、何人かは座っているのになぜかその妊婦さんは立ちっぱなしだったり、「うーん」と思ったことがありました。それは一例にすぎませんが、組織の多様化はリスクの軽減につながるのではないかと思います。

 

5、大劇場公演を1か月半に戻し、年間8公演に戻す

 

いつだったか少し前、「大劇場公演を年間10公演実施する」と理事長が宣言し、公演期間は1か月半から1か月に短縮され実行されました。2014年は9公演。1か月の公演と1か月半の公演がありました。それは100周年だったからかもしれませんが、年間10公演のときより余裕があるように思えました。

 

6、脚本を募集してみる。大賞作品は舞台化

 

宝塚ではほんの例外を除いて劇団所属の演出家が脚本を執筆します。「座付き演出家」というプライドはあると思いますが、思い切って作品を募集してみるのも一手ではないでしょうか。演出家にとってもいい刺激になるのではないかと思います。

 

以上、宝塚が永遠に続くことを祈りまして…またどこかで、劇場で、お会いしましょう♪ 

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 読売新聞の水曜夕刊に掲載されている新感覚カルチャー面。旬の人のインタビューコーナー「ALL ABOUT」を中心に、若きタカラジェンヌの素顔に迫る「タカラヅカ 新たなる100年へ」、コラムニスト・辛酸なめ子さんの「じわじわ時事ワード」といった人気連載に加え、2016年4月から、ポルノグラフィティのギタリストのエッセー「新藤晴一のMake it Rock!」、次世代韓流スターのインタビューコーナー「シムクン♥韓流」がスタート。オールカラー&大胆なレイアウトで紹介する2面にわたる企画ページです。

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