今回のオールアバウトで取り上げたのは、フリーダイバーの岡本美鈴さんです。
実は、岡本さんのホームグラウンド（ホームシー？）の真鶴で取材をしたのは、７月。 漁船に乗った沖合で、撮影のため何度も潜ってもらいました。
海底２０メートルでカメラマンと共にじっと待っていると、ウェットスーツを着ていながらもとにかく冷え込みます。震えながら海面を見上げると、ゆったりゆったりと潜ってくる岡本さん。赤潮のためかなり濁った水だから、霞の中から現れるような感覚でした。 カメラマンも慣れない撮影だけに何度も何度も繰り返し潜ってもらいましたが、全く意に介することなく、同じように優雅に、いくらでも潜ってくれました。本当に気さくないい人なんです。 気さくさを表すエピソードがもう一つ。岸に上がってダイビングセンターでインタビューをしていると、記者も久しぶりに潜ったからか、体力をつかい、腹がグーグー鳴っていました。でも、辺りに食事をするような場所もない。すると、岡本さんは、自分の昼食のために買ってきたというパンを分けてくれました。パンを分け合いながらインタビューという牧歌的な光景を演出してくれました。高速道路の行きつけのサービスエリアのお気に入りのパン屋で買ったというだけあって、パンはとてもおいしかったです。 さて、紙面では、深さばかりに注目しましたが、岡本さんは、プールで一息で泳ぐ競技でも、１７７メートルというすさまじい記録を持っています。この記録は最近更新したばかり。まだまだ、発展途上なのです。 ちなみに、記事に書いた唯一世界の女性で深さ１００メートルを超えたのは、ロシアのナターリア選手。１０１メートルが記録で、今回の団体戦で優勝したのも、ナターリア選手とその後輩２人でした。驚くのは、ナターリア選手は今年５２歳ということ。フリーダイビングという、強力な筋肉を必要とせず、精神面が重要なスポーツにおいては、この年でもまだトップを走り続けられるのです。 岡本さんは今年４１歳。まだまだ記録が伸び続けており、ナターリア選手の１０１メートルを超える日がきっと来ると思います。マイナー競技ではありますが、要注目です。
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読売新聞の水曜夕刊に掲載されている新感覚カルチャー面。旬の人のインタビューコーナー「ＡＬＬ ＡＢＯＵＴ」を中心に、若きタカラジェンヌの素顔に迫る「タカラヅカ 新たなる１００年へ」、コラムニスト・辛酸なめ子さんの「じわじわ時事ワード」といった人気連載に加え、２０１６年４月から、ポルノグラフィティのギタリストのエッセー「新藤晴一のＭａｋｅ ｉｔ Ｒｏｃｋ！」、次世代韓流スターのインタビューコーナー「シムクン♥韓流」がスタート。オールカラー＆大胆なレイアウトで紹介する２面にわたる企画ページです。
