Pop Styleブログ

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popきよしです。今週の「SCENE」で書きましたアイドルユニット「JK21」について、紙面で載せきれなかった情報を少しだけ公開します。

記事でも触れましたが、ライブを見に行くきっかけとなったのは、編集部に届いた1通の手紙です。「とにかく彼女たちの魅力は実際にお会いしてみればわかると思います。是非一度取材していただけるようお願い申し上げます」という丁寧な文章に、何と未開封の彼女たちのCDまで同封されていたんです。昨年の12月発売のデビュー曲「I・愛 KANSAI」と、4月に出たセカンドシングル「恋のキセキ」でした。

聴いてみて、ほうほう。デビュー曲こそ、ご当地アイドルぶりを全面に押し出し、関西弁や関西の観光案内的要素を盛り込んだ1枚だったため、「こういうのもありかな」って思った程度だったんですけど、「恋のキセキ」は王道アイドルソングで、とても魅力的なものでした。高音で細い声が、コミカルな曲よりも、こういう曲にピッタリはまるんですよ。楽曲のクレジットを見ると、「作詞:Shu、作曲:小松健祐」という無名のコンビ。実は、Shuというのは同じ事務所の女優である柊子さん(19歳!)で、彼女たちと近い年齢の女の子に等身大の詞を書いてもらいたいという意図で起用されたそうです。また、小松さんは大阪フィルの関係者でクラシック畑の方。どちらも、ほかでは楽曲提供をほとんどしていないようで、ある意味、JK21でしか聴けない曲ということなんです。逆に言うと、若干素人ぽさも残るのかもしれませんが、そういう意味では彼女たちと一緒に楽曲も成長していくんじゃないかと。実際、そうなってる感じがします。

肝心の女の子たちなんですが、実はジャケ写の出来が正直今ひとつだった(ゴメンナサイ)ので期待していかなかったのですが、これは写真うつりの問題も多分にあったようで、期待以上にかわいかったです。踊りも頑張っていたし、トークも自然体で良かった。山手線ゲームで「歴史上の人物」とお題が出ると、なぜか「曹操」「諸葛亮」「劉備」「夏侯惇」と、三国志の人物が次々に出て吹きました。どうやら2人ぐらい三国志好きが混じっているようでした。とにかく、あまり飾り立てもキャラ設定もせず、等身大の自分たちをそのまま出している感じが、好感もてました。関西弁も、あれ?控えめにしているのかなっていう程度で、標準語に時折なまりが入るぐらいなんです。でも、関西の女の子って実際それぐらいのなまりなんですって。事務所的には、あえて関西色を分かりやすく打ち出すために、コテコテの関西弁をしゃべらせるってことはしたくなかったとのこと。それは、すごく功を奏していると思います。作り込まれた感じがゼロで、彼女たちが自分たちの意志で歌や踊りを楽しんでる、頑張っているという姿が伝わってきました。

事務所の方に聞くと、「全然べっぴんじゃないんです。ダサかわいい、オモロかわいいところを伸ばしてあげたいんです」とのこと。デビュー曲の歌詞の中でも「特上美人やないけれど 女は愛嬌言うやんか」って歌ってるんですね。確かに、愛嬌、親しみやすさ、面白さは抜群だと思います。

取材に行った5月29日の赤坂スプラッシュには、ファンは50人ほどでしたが、その分距離の近さが良かったし、会場の一体感やファンの温かさが伝わっていい雰囲気でした。今からファンになっても十分間に合う、応援しがいのあるアイドルですよ!

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 読売新聞の水曜夕刊に掲載されている新感覚カルチャー面。旬の人のインタビューコーナー「ALL ABOUT」を中心に、若きタカラジェンヌの素顔に迫る「タカラヅカ 新たなる100年へ」、コラムニスト・辛酸なめ子さんの「じわじわ時事ワード」といった人気連載に加え、2016年4月から、ポルノグラフィティのギタリストのエッセー「新藤晴一のMake it Rock!」、次世代韓流スターのインタビューコーナー「シムクン♥韓流」がスタート。オールカラー&大胆なレイアウトで紹介する2面にわたる企画ページです。

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