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観戦記もいよいよ今回が最終回。柴田ヨクサルさんは好手を連発し、渡辺竜王を追いつめPhoto たが、最後はプロならではの厳しい手に追いつめられ、惜敗してしまいます。

上手 竜王 渡辺 明 (飛車落ち)

下手    柴田ヨクサル

平成20年4月24日 於・将棋会館「香雲」の間

第3図以下の指し手

__23 ▲4七飛△同 馬▲同 金△8八飛▲3八桂△3四銀▲3五歩△同 銀▲3六銀打△同 銀▲同 金△3三玉▲6四角△5四金▲3四歩△同 玉▲9一角成△2六歩▲3五香△4三玉▲5五桂△同 金▲同 馬△3九銀▲1七玉△2七歩成▲同 玉△3八飛成▲同 玉△4九角▲4七玉△5八銀▲5七玉△6七金(投了図)__24

まで渡辺竜王の勝ち

★ハチワン、惜敗

 ▲4七飛のぶつけが、ハチワンダイバー流の次の一手。渡辺竜王の攻めの要である5七の馬に対し、働きの弱い飛車との交換を迫る、力強い一着だった。

 思わず竜王が長考に沈んだ。飛車落ちの指導対局で1手に3分以上考えれば、上手(竜王側)が読みにない手を指され、困っていることを示す。

20080520213600857_20080512g0tg0tj99  いくら考えても△4七同馬と渡辺竜王は交換に応じるよりない。角を手にしたヨクサル氏は甦った。ヨクサル氏側から見て、先ほどまでは4対6ぐらいまで離されていた形勢の針は、もう4・9対5・1ぐらいまで戻した感じだ。

 渡辺竜王は△8八飛と打ってから△3四銀と自陣に手を戻すぐらい。

 そこでヨクサル氏の▲3五歩から▲3六銀打が実力を示した好手順で、竜王の駒を引っ張り込んでから手厚く反撃するとはなかなかの腕前。不利になってから玉頭戦で力を出すあたりが、「真剣師」の将棋の匂いがする。棋風が漫画の作風に現れていることが分かる。

 しかし、相手はプロ棋士199人の頂点に立つ竜王。△3三玉と軽やかにかわし、ヨクサル氏の剛腕の攻めを柳に風と受け流そうというのだ。▲6四角にも△5四金と上がり、手順に玉の逃げ道を広くされると、わずかとはいえ形勢の差は埋まらない。

 それでもヨクサル氏は▲9一角成から▲5五桂と打って何とか竜王の玉に迫る。並の上手なら混戦になってしまうかも知れないが、竜王は△3九銀のただ捨ての妙手を用意していた。30手40手の詰みでも読み切る竜王にとっては発見するのが易しい13手詰みだ。

 ヨクサル氏はやはり駄目だったかという表情ながらも、▲1七玉と上部脱出を試みる。

 しかし、△2七歩成から△3八飛成で下段に落とされ、△4九角が決め手。▲同玉や▲3九Photo_2玉は頭金の詰みなので▲4七玉と今度は左辺へ逃げだそうとするが、△5八銀でヨクサル氏の玉は完全に捕まり、投了に追い込まれた。

 投了図から▲5七玉と逃げても△6七金▲5六玉△3八角成までの詰み。ヨクサル氏の攻めの要である5五の馬が自玉の逃げ道を塞いでいるのが悲しい。相手の力を利用して技を 決めるプロならではの見事な収束だった。

 終局後、渡辺竜王は「最後は追い上げられてびっくりしました」とヨクサル氏の終盤力をほめたたえた。ヨクサル氏も「序盤はまあまあでしたが」と自信を持っていたようだが、「最後はダメダメでした」と得意のフレーズで敗局を振り返った。

 これにて両者の対戦は1勝1敗となった。再戦が実現する日を期待したい。(西条耕一)

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