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 オレが東京に出てきたころは、とにかく雨露がしのげれば文句はなかったからな_s。トイレなんて共同だし、ガスが部屋にあるところに引っ越したときは感激してな。キッチンのガスで暖房しようとして酸欠になったもんだ。バカだからな。でもそこからステップアップして、オレの幻の右が磨かれたわけだ。だからな、そんなパンチのある部屋、とにかく探してこい!

パンチがわかってない! ドロー!
 パンチのある部屋ってことで今回は探してくれたんだな。オレの「幻の右」に匹敵するくらいのパンチがあるかどうか、見ていこうか。
  「TOKYO★1週間」は4コママンガだな。東京ミッドタウンの1LDK73万円が第1位か。金額は確かにパンチが効いてるが、こういうところはアレでしょ? 企業が借り上げたりね、外国のIT企業とかね。そういうとこでしょ。第2位も同じだな。高けりゃパンチがあるのか、ってことだ。まだまだパンチってことがわかってないね、これは。
  「読売新聞」の金はヘンな家だね。うちのなかは安息の場所だってのに、こんないろんな仕掛けはいらないよね。よく通販とかの健康器具とかあるじゃない? ああいうの、やらないんだよね。やっても三日坊主だね。最初は珍しくてやるんだけどね。スポーツジムとかだとみんな一緒にやるから、自然と相乗効果でやるんだけど、うちの中ではのんびりしたいもんな。テレビがあったり、レコードやカセットで音楽を聴けたりな。カセットはもう古いの? そうなの?_s_2
 銀はレトロな感じの部屋か。こういう古い洋館みたいなとこにも泊まったことあるけどな。スチームバスかな、スチーム何とかだ。オレはあんまりわかんないけど、希少価値があるんだろうな。好きな人にはいいと思うけどね。銅の白百合荘は、キッチンはついてるの? 若い女性の一人暮らしだったら、偏食になりがちだからキッチンで料理くらいしないとね。これから奥さんになるわけだから、独り身のうちに台所に立っておいた方がいいよね。家庭の味ってやつを練習しとかないとね。まあ、なんつうかみっつとも、マニアックな部屋のパンチだな。どうもこっちもパンチってものがわかってない。これはどっちもどっちでドローだな。もっとパンチってものを理解しないとな。合宿だな、合宿。

幻の右はリズムでワンツー!
 やっぱりね、何事も高けりゃいいのか、ってことだ。ステーキだって1万円のステーキもあれば、3000円くらいのお手ごろなステーキもあるでしょ。でもそこにいろんな味付けや、焼き方、料理人の心が入ってこそでしょ。だから1万円だって、3000円のステーキより7000円分パンチがあるか、っていうとそうでもないよな。高けりゃいってもんじゃないよな、パンチっていうのは。
 オレの幻の右の意味がわかってないよな。幻の右の意味は、要するにただのワンツーじゃないんだ。パパーン! と左を出した途端に右が出る。それが世界を制した幻の右なわけ。値段だけでもないし、変わってるだけでもない。わかる?
 だからね、オレが考える「パンチのある部屋」っていうと、やっぱ20万までいっちゃダメだよね。15、6万くらいで、古くてもいいから2部屋か3部屋あって、庭がちょこっとついてるとかね。台所もトイレもそろってて、きちんと料理ができるようなね。生活のリズムってやつがちゃんとしてないとダメだ。ワンツーだから。パパーンとね、リズムなんだ、幻の右は。
 それと、スイートルーム的な物件もいいね。スイートルームってのは、ひと続きの部屋だ。居間もあるし、トイレもあるし、寝室もあるし、読書部屋もある。それが全部ひとつの場所で事足りるようになってるとかな。土地の広さもあるけど、人間ってのはね、立って半畳寝て一畳ってね、そんなに広い場所はいらないの。大きな家って言ったって、そのときは「うわー」なんて喜ぶかもしれないけど、その分だけ税金がかかるでしょ。だから、いかに動きやすく設計してるかどうかだ。あとは日当たりだな。
 とにかく、どちらも気合いが入ってないね。パンチは気合いだ。合宿しなきゃダメだ。両方とも。

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 読売新聞の水曜夕刊に掲載されている新感覚カルチャー面。旬の人のインタビューコーナー「ALL ABOUT」を中心に、若きタカラジェンヌの素顔に迫る「タカラヅカ 新たなる100年へ」、コラムニスト・辛酸なめ子さんの「じわじわ時事ワード」といった人気連載に加え、2016年4月から、ポルノグラフィティのギタリストのエッセー「新藤晴一のMake it Rock!」、次世代韓流スターのインタビューコーナー「シムクン♥韓流」がスタート。オールカラー&大胆なレイアウトで紹介する2面にわたる企画ページです。

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