山崎樹範インタビュー ★7
【声に出せば、かなう】
山崎 最初にやった連ドラがフジテレビの『天体観測』。メインのキャストの中で、僕だけペーペーでした。でも、台本読んで、プロデューサーに「この役だったら、この部分、僕なら絶対こうはしない」と言えたんです。プロデューサーも熱い人で、話し合って台本を変えてくれたりした。舞台の人は、テレビを好きじゃない人も多いんですけど、僕はテレビをすごい信じてるんです。入ってみたらテレビの世界もすごい面白かったし、知らないこと全部やってみたいなと思っちゃう。
―― 司会も得意ですが、昔から口は達者だった?
山崎 苦手ではなかったと思うけど、やっぱり全部劇団で鍛えられたと思います。「できないって言うな」って、まず言われました。そのときのくせで、いまだに、やってみないとどうなるかわかんないって思うんです。とりあえず、出口が見えなくても何でも乗っかっちゃう。
―― ラジオのきっかけは、「やましげ・ひとりぼっち」というトークライブだとか
山崎 ラジオも中学生のころから今に至るまで、ずっと好きでした。ラジオもやってみたかったんで、まず、ラジオっぽいトークライブを、月1でやってたんです。そしたら、その3回目を「SCHOOL OF LOCK!」の今のプロデューサーさんが見にきてくれた。それを知らなくて、いつものように「ラジオやりたいんですけど、今日も関係者の人、来てませんよね」って冗談言っていた。プロデューサーは、ネタと思っていたらしいけど翌日電話をくれて、すぐにお会いしてオーディションと、とんとん拍子に決まっちゃった。
―― やりたい、と声に出すことなんでしょうね
山崎 言ったほうがいいです。僕、やりたいと思ったことが全部かなってるんです。食えてないときも必ず言ってました。飲み会でも、同期のやつらとか後輩とかに、「俺、絶対芝居で食う」って。
―― これからも何にでも挑戦していきたい?
山崎 今、バラエティやラジオがメインになっていて、ドラマもスケジュール的にもガッツリもできない。役者としての成長を考えたら、今の自分は完全に遠回りなんです。それでもいいなと思ってる。結局、芝居では、人生経験しか出せない。最初に、「役作りしない」って言ったけど、自分が何を経験してきたかが本当にでかい。だから、毎日ラジオで10代の子としゃべったりとか、人の気持ちを知るとか、いろんな音楽を聴くとか、すべてが大切。役者として学ぶこともあったけど、それ以外で学んだことも本当に多い。だから、それはいつかまた役者をガッツリやるときに生かせたらなと思ってます。
山崎樹範(やまざき・しげのり) 1974年2月26日、東京都出身。特技は卓球。「劇団カムカムミニキーナ」で約 20本の作品に出演。「プロポーズ大作戦」(フジテレビ系、御法川潤蔵役)、「D r.コトー診療所2006」(フジテレビ、三上新一役)、「2ndハウス」(テレビ東 京系、片山良三役)、「電車男」(フジテレビ系、浅野真平役)、「天体観測」(フ ジテレビ系、長谷川健太役)などドラマ出演多数。「タモリ倶楽部」「うふふのぷ」などバラエ ティーでも活躍。2005年10月から、TOKYO FM「SCHOOL OF L OCK!」のメーンパーソナリティー(やましげ校長)として出演中。
★来年2月22 日(金)夜「やましげ・ひとりぼっち」定期ライブを開催。東京・半蔵門のTOKYO FMホールで。前売り券 3000円、当日券 3500円。詳細は藤賀事務所(03・3355・5467)またはひとりぼっちHP http://www.mh-fujiga.com/yamashige/event.htmへ。*公式ブログhttp://ameblo.jp/yamazaki-shigenori
読売新聞の水曜夕刊に掲載されている新感覚カルチャー面。旬の人のインタビューコーナー「ALL ABOUT」を中心に、若きタカラジェンヌの素顔に迫る「タカラヅカ 新たなる100年へ」、コラムニスト・辛酸なめ子さんの「じわじわ時事ワード」といった人気連載に加え、2016年4月から、ポルノグラフィティのギタリストのエッセー「新藤晴一のMake it Rock!」、次世代韓流スターのインタビューコーナー「シムクン♥韓流」がスタート。オールカラー&大胆なレイアウトで紹介する2面にわたる企画ページです。