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第3章 危機

  でも、やっぱりしんどかったと思いますよ。まず、アミューズが仕掛Photo_4けていたBEE-HIVEっていうアイドル集団構想があって。

 宇多丸 ハロプロみたいなね。

  そう、ハロプロみたいに何組かアイドルがいて、perfumeも当初その一員でした。その人たちを一括りにして売り出そうとして、渋谷公会堂まで借りて鳴り物入りで始めたんです。PerfumeにBuzy、BOYSTYLEとか。定期的に合同イベントを打って、何組かいればその中からモノになるものが出るかもしれない、みたいな。なんだけど、結局どこも売上が上がんなかったということで、2006年の4月の段階でほとんどのグループが解散に追い込まれたんですよ。

 宇多丸 契約を切られちゃったんですね。

  そこでPerfumeだけがなぜか残ったんです。4月の段階で次のシングルのリリースが決まっていたということもあるんでしょうけど。

 宇多丸 その中ではBuzyが、最初は一番力入れられてましたよね。完全にポルノグラフィティの制作布陣で、楽曲もすごく充実してたんだけど、今までのやつを全部まとめたベスト盤・・・ある意味ご祝儀というか卒業記念を出して、「はい、ここで終わり」みたいなことになっちゃった。で、まさにPerfumeもその全部まとめ形態のアルバムを出したわけで、確かにクオリティは素晴らしいんだけど、「でもこれって……例によって終了の合図?」みたいな危惧は、はっきり言ってあった。

  とにかく2006年の8月にアルバムが出るらしいよと。まあ普通にアイドルのファーストアルバムだったら新曲が何曲か入ってるのが当たり前だけど、新曲1曲だけで、ほぼベストアルバム。確かにこれまでの楽曲が充実していたからベストでもいいんだけど、言い換えれば制作費がかかってないってことを表してるわけでしょ? これは普通に考えればおしまいのサインですよね。

 宇多丸 在庫総整理ね。本人たち的にも、周りがどんどんどんどん切られてるのを見てるから、「私たち大丈夫?」っていうのをやっぱり感じたと思うんですよ。実はベスト盤出してからの1年、つまり、すごくラッキーだったこの1年こそが、彼女たちにとっては実は非常に危険な1年だった。

  中田さんは当初「Perfumeのアルバムを作るんだったらベスト盤的なことはやりたくない」と言っていたと聞いたことがあります。やるんだったら完全オリジナルでやりたいと、非常に意欲的だったと。そういう人が結果的にベストアルバムを作っちゃった意味合いの大きさっていうのが浮き彫りになりますよね。

 宇多丸 明らかにポジティブな状況ではなかったと。

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 読売新聞の水曜夕刊に掲載されている新感覚カルチャー面。旬の人のインタビューコーナー「ALL ABOUT」を中心に、若きタカラジェンヌの素顔に迫る「タカラヅカ 新たなる100年へ」、コラムニスト・辛酸なめ子さんの「じわじわ時事ワード」といった人気連載に加え、2016年4月から、ポルノグラフィティのギタリストのエッセー「新藤晴一のMake it Rock!」、次世代韓流スターのインタビューコーナー「シムクン♥韓流」がスタート。オールカラー&大胆なレイアウトで紹介する2面にわたる企画ページです。

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