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編集長(二代目)です。

みんな、5日夕刊のALL ABOUT読んだかい? 映画「ショートバス」は見た? まあいいPhoto_2や、反応悪くても、自己満と言われよと、今日も書いちゃろ。「極私的ジョン・キャメロン・ミッチェル体験第2弾」を!

★「青ひげ」の狂気に期待

「ヘドウィグ」がミュージカル化されるって聞いたのは、2004年の初めのころだったと思う。JCMと会ってから3年が過ぎ、との時の衝撃は多少薄れていました。とはいえ、主演・三上博史と聞いて、胸が騒ぎました。その前年、彼の16年ぶりの舞台となった寺山修司の「青ひげ公の城」という舞台で、ものすごい怪演を見せていたのです。第二の妻という役。深紅のドレスで顔を白塗りにして、屋根の上で絶叫した姿が劇場を揺らすほどインパクトがあった。この両性具有的な狂気じみた演技が、ヘドウィグに重なったんですね。

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★役者としての岐路 ぶっ飛びたい

インタビューの時は、熱い口ぶりに押されまくりました。当時、彼は40歳を過ぎており、役者として岐路に立っていることを感じていたようです。こんなことを語ってました。

三上「長年映像中心に活動して息がつまりそうになっていた。年齢を重ねると、父親役を与えられがちで、ぶっ飛んだ世界にいけなくなる。役者は何にでもなれ、どこにでも行けるはずなのに」

もちろん、作品の核心も捉えていました。

三上「性転換とか、女装とか特殊な点ばかりに目を向けないで。見終わった後、不満とかねたみとか、他人と比較したがる思いを解消して、勇気を得て満たされた気分で帰って欲しいですね!!!

★自身を消し去り、ヘドウィグになり切る

で、5月14日に開幕した舞台は、文字通りぶっ飛んでました。ファッションは「時代に合わせて進化させた」というとおり、オリジナルよりもケバさを増していました。語り口はオネエことばで、相当濃い演技で、どん引きする客の反応を演技に取り組んで笑いをさそう。その上、歌もうまくて、感情が爆発するところは訳さずにすっ飛ばしたので疾走感が落ちませんでした。

とにかく、バケモノになりきった三上氏のパワーに客席がのまれたという感じでガツーンと心がつかまれました。派手ないでたちを落として登場するラストの感動が否応なく高まりましたね。2004年6月24日の舞台評で、私は「舞台上の三上は見事に自分を消し去り、役になりきった。最後は物語の高揚と、コンサートの一体感で猛烈な感動を呼んだ」と書いてます。

★ゾウキンのようにボロボロになっていた

 結局、舞台は大好評で、翌2005年5月6日から再演されます。それにあわせて、再度インP1040836_3 タビューが出来ました。その時に聞いた初演を終えたときのエピソードがすさまじい。

三上「場面ごとの感情にウソをつかないように全力で演じたら、絞りきったゾウキンのようにボロボロになった」

三上「ヘドウィグになりきってしまったので、役を抜くために1か月ぐらい山で暮らしたんですよ」

 まさに、「憑依形」俳優の真骨頂ともいえる言葉ですね。もう若くない肉体をギリギリに追い込んで燃焼し尽くし、熱唱していたのです。とにかく、三上氏の濃い熱演は、永遠に語り継がれるものに違いありません。

そんなわけで、次回は反響次第で、山本耕史ヘドウィグのことを書いてみようかな。。。。

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 読売新聞の水曜夕刊に掲載されている新感覚カルチャー面。旬の人のインタビューコーナー「ALL ABOUT」を中心に、若きタカラジェンヌの素顔に迫る「タカラヅカ 新たなる100年へ」、コラムニスト・辛酸なめ子さんの「じわじわ時事ワード」といった人気連載に加え、2016年4月から、ポルノグラフィティのギタリストのエッセー「新藤晴一のMake it Rock!」、次世代韓流スターのインタビューコーナー「シムクン♥韓流」がスタート。オールカラー&大胆なレイアウトで紹介する2面にわたる企画ページです。

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