今週のオールアバウトは俳優・モデルとして大活躍中の宮沢氷魚さんを特集しています。自称・popstyle副編集長の田上が担当です。みなさん、「氷魚」の意味、分かりましたか?くれぐれも、ググらず、夕刊(50円)を買って、答え合わせして下さいね!お願いします!(笑)
5月26日号のメニューは、
・ALL ABOUT 宮沢氷魚
・イマ推しっ!「明日海りお 配信番組スタート」
・Kカル!「韓国のプロ野球」
・辛酸なめ子のじわじわ時事ワード「ガッキーロス」
・四千頭身・後藤拓実「思うじゃんけん」
・霜田あゆ美の今日はどんな日「東名高速道路全通」
紙面で書ききれなかった
「渡辺謙さんとの関係」「好きな歴史上の人物」「ピサロに込めた思い」などなど、氷魚さんの取材こぼれ話をご紹介致します。こちらもぜひ、【続きを読む】から、読んでみてください。
【プレゼント】舞台「ピサロ」のオリジナルキープカップとパンフレットのセットを3人にプレゼントします。応募はこちら、または、こちらのURL(https://form.qooker.jp/Q/ja/popstyle/taikai/) をクリックしてください。締め切りは30日午後11時。発表は発送をもって代えさせていただきます。
取材は5月某日、都内の稽古場近くの会議室で行われました。まず驚かされたのは、氷魚さんがとても低姿勢だということ。入室後、こちらが勧めるまで、椅子に座らず、直立して待って下さるほどでした。話し始めると、さらに印象は変化。日頃から、物事にしっかりと向き合い、丁寧に考えているのでしょう。「1」投げかけると、しっかり質問の意図を咀嚼し、「10」「20」と答えてくれるのです。
そんな、記事で書ききれなかった、氷魚さんの魅力がより深く伝わるQ&Aを紹介していきます。
(※舞台写真はいずれも阿部章仁撮影)
Q)アタウアルパを演じてみて
A)一幕の最後にアタウアルパが太陽を背にして登場するシーンがあるんですけど、その時に、本当に自分が神様になったような感覚に陥るんですよ。これは過去に経験したこともなければ、これからもないと思うんですけど。自分が全てを牛耳っていて、何ごとも不安がなく、自分がこの世界のトップにいるんだという瞬間があるんですよね。しかもそれは、公演回数を重ねるごとに、規模が大きく、快感が大きくなっていくんです。
Q)役作りについて
A)王様らしさというところで、前回は筋トレをして、体を大きくしたんですが、稽古で痩せてしまいました(笑)。マイナス2キロくらい。だから今回は、筋肉を大きくすることはもちろん、すごく食べています。気持ちの問題もあって、体重が少し増えるだけで、気持ちも大きくなったり、自信がついたりするんです。
Q)渡辺謙さんとの共演について。昨年と今年で違いはあるか
A)去年は初めての共演で、ちょっと萎縮してしまったような気がしています。でも、当時の僕はそれはそれで「自信満々に対等になろう」と意識していたんですが、振り返ってみると、もっと相談したり自分の意見を言ったりしても良かった気がして。
そして、1年の時が経ち、いろんな作品を通じて、成長につながる1年で、気づかないところで結構自信がついていたからか、例えば謙さんに対しても、「違う」と思ったことはそう言えるようになっていて。謙さんも、去年ももちろん、僕たちを面倒見てくれたんですけど、その時は「先輩としての距離感」。今年は謙さんも、同じ目線でお芝居の話をしてもらっていて、1ミリくらいはケンサンに認めてもらったのかなと、そこは本当に感謝しています。
Q)「ピサロ」でお気に入りのシーンは?
A)謙さんと剣で戦うシーンです。そこまではすごく絶対的な王様で、恐怖を感じるような存在なんですが、そのシーンからだんだん、アタウアルパのソフトな部分、人間っぽさが見えてくるんです。自分と対等に話してくれる人がいなかったであろうアタウアルパは、おそらくピサロのような、自分に食ってかかってくる存在は初めてのはず。なので、化学反応が起きていて、陽気になったり、怒り表現したりするようになる。演じていても楽しいですし、好きですね。
Q)ピサロは16世紀の物語ですが、好きな歴史上の人物は?
A)歴史上の人物か~。(※じっくり1分ほど考えて)
エジソンが好きです。電球を作ったじゃないですか。暗いところが怖いから作ったという説があって、そういうのが素敵だなって思います。自分の恐怖と向き合ったときに、それを乗り越える。自分の弱さを克服するために何かを発明するていうのはすごく素敵な事だと思う。人は皆、コンプレックスを持っていると思うので、それを乗り越えるためにどうしたらいいんだろうと。そんなことを、僕は良く考えるので、尊敬します。
Q)今後演じてみたい役は?
A)野球を18年やっていたんですよ。27になって、野球を舞台にした作品に出てみたいと思うようになりました。動けるうちに、やりたい。野球とかスポーツ系の作品とか映像を見て、「この人野球したことないのかな?」と思ったりしていて。そういうの見ると、「僕ならもっとできたのに」と思ったりするんです(笑)。お芝居も好きだし、野球も好きなので、好きなものがくっついたときってすごいやりがいを感じるんだろうな。
Q)舞台「ピサロ」の物語は、時代・国籍ともに違いますが、現代にも通じるものもあるのかと思います。作品について、どう捉えていますか?
A)とくに今年、去年から今年にかけて、コロナ禍の影響もあって、人種差別が激しくなっているように感じます。「ピサロ」は500年以上前の話だと思うんですけど、「人間ってここまで変わらないのか」と、ちょっと絶望感を感じたりもします。
人間は、欲の塊だと思うので、何年経っても変わらない部分はあると思う。でも、その文化の違い、ステータスの違いと向き合って、どんどん前に進んで、よりより世界にしたいというのは、いつの時代もあると思う。なかなか成果として出てこないのが残念なところですけど。それでも、みんないつかわかり合える世の中になってくれることを信じて、少なくとも僕は毎日過ごしています。
この作品を見て、特に今、みなさんが感じることは多いと思うし、今の世の中とリンクするところもあると思うので、自分の立ち位置や、他者に対して思っていることとか、改めて再確認できる機会になると思う。改めて、考えてみてほしいと思っています。