国立競技場のスタンド

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こんにちは、こんばんは、おはようございます。popstyle編集長の森田睦です。

緊急事態宣言で、対象地域でのイベントが延期や中止、無観客での開催などになってしまっています。

私どもが編集している水曜日夕刊の見開きカラー「popstyle」への登場が多いエンタメ界の人々も多大な影響を受けています。

それと同様に、昨日(9日)に国立競技場で行われた陸上の五輪テストイベント「READY STEADY TOKYO―陸上競技」も無観客で、新型コロナの感染拡大による緊急事態宣言の影響を受けたイベントでした。

このイベントをテレビで観戦していて、国立競技場のデザインに携わった建築家の隈研吾さんを取材した時のことを思い出しました。

「あれ、お客さん入れているのかな?」テレビを付けて選手たちの背景に映った観客席を見て、最初にそう思いました。

白やベージュ、深緑、うぐいす色などと観客席の色がランダムだったため、あたかも観客が入っているように見えたのでした。

2019年1月。私は隈さんとともにヘリコプターに乗り、建設工事が佳境を迎えた国立競技場を上空から見ました。隈さんは観客席の設置が進むスタンドを指さして、「座席の色をまだらにして、舞い落ちた木の葉を表現したのだけれど、ちゃんとそう見えているね」「イベントが行われていない時も、にぎやかに見えるね」と話していました。

その言葉を思い出し、今回テレビを見て改めて「なるほど、にぎやかに見える」と納得しましたが、2年前はまさか五輪のテストイベントの時に実感することになるとは、夢にも思いませんでした。

たくさんのお客さんと大きな声援で国立競技場が本当ににぎやかになる日が、1日でも早く訪れること。そんなことを強く強く願いながらテレビ観戦を続けました。