それでは前回に続き、轟悠さんの退団会見の続きをお送りいたします。
――宝塚を盛り上げたい気持ち変わらないと、おっしゃってましたが、例えば音楽学校で後輩に教えるとか、考えていらっしゃいますか。
皆様が思う以上に私、不器用なので、なんていうんでしょう。まだそういうこと考えたことはありません。
――これまでの劇団生活を振り返って、こういう役が印象に残っているとか。
今、取り組んでいる役が一番になりますので。先日、発表になりました、「婆娑羅の玄孫」の細石蔵之介に取り組めるのが一番ですし、理事長におっしゃっていただきました役にとりましても、4、5回ほどやらせていただき、多くの美しいスカーレットを相手にしてまいりましたし。例えば、今や上演が難しい役であったり、キング牧師であったり。多くの多くの大事な役、思い出深い役ばかりです。
――轟さんにとって宝塚歌劇、そして、男役とは。
夢の世界である。そして、皆さん退団なさったOGの皆さんがおっしゃってますが、第二のふるさと以上ですね。男役をさせてもらって、だからこそ舞台に立ててこれたと思いますし、もちろん退団を決心いたしましたその後でも「男役って何なんだろう」という追求していく心は忘れておりません。
――退団はやはりファンのみなさん、轟さんの背中を見て学んだOGの皆さんも衝撃を受けておられると思います。皆さんにメッセージを。
長い間、熱いときも、寒い時も、劇場に足を運んでいただいて、応援していただいたことは、感謝の気持ちしかありません。応援していただいて、本当にうれしかったですし、ありがたく思っております。あと、残っておりますラストステージまで、私なりに誠心誠意こめて、お客様の前に宝塚のために務めたいと思っております。引き続きよろしくお願いしますとお伝えしたいです
――宝塚に入って30数年ですが、一番最初に宝塚を目指した熊本の中学生がどういう気持ちで目指し、試験を受けて、合格しましたか。思い出話を振り返って下さい。
まず始めに宝塚歌劇の存在を知りましたのが、テレビでした。そして、外国人の男性の方がとてもきれいな日本語でお芝居されていると思いました。宝塚歌劇に興味をもちまして、そして、初めて自分で「これをしたい」ということを両親に伝えまして、受験することとなりました。当時、音楽学校があることすら知らなかった。運良く合格いたしました。落ちていると思いまして、阪急タクシーさんに荷物を載せて、合格発表に「多分、不合格なので、見るだけ見てきます」と。空港に向かうタクシーだったんです。合格したのが信じられてなくて、阪急タクシーの運転手さんに、いの一番に「おめでとうございます」と言っていただきました。
――目指した時にバレエや声楽のお稽古はされましたか。
音楽学校の願書が1通だけ手本にありまして、その中に試験の譜面がありまして、中学の音楽の先生に「すみませんこれ、ちょっと弾いていただけますか。どんな曲でしょうか」と、もぞもぞしながらお願いしたことがありました。あとは、歌、バレエってのは、中学の部活といえるものでしかありませんでしたので、どこからわいてくる自信なのか「私は受かる」と自信が。大阪弁も全く聞き取れず、「すごいなこの人達」と思って。同じ受験生を見て、何かテレビの中の世界みたいと思ったことははっきりと覚えてます。
――「婆娑羅の玄孫」の中にはサヨナラショーのような予定は。
植田紳爾先生ですので、生徒に愛情深い、すてきな、皆が大好きな先生ですが、今まで静かに入団しましたので、静かに退団させてほしいと申し上げました。それが一番私らしいのではないかと思っています。
――退団される方にみなさん聞くのですが、ご結婚の予定は。
ありがとうございます。お待ちしておりました。はい、実はあの、お名前は言えないのですが一般の方なので・・・と、ここまでは用意しておりました。ありがとうございます。募集いたしております。
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