毎月1人、旬のタカラジェンヌをご紹介するコーナー「タカラヅカ 新たなる100年へ」。
連載に連動して、2020年に東京宝塚劇場で上演された作品のベスト1と、最も輝いていたスターを選ぶアンケートを実施したところ、編集部の予想を上回るたくさんの応募、熱いコメントをいただきました。お送りくださったみなさま、ありがとうございました!
新年早々、コロナ禍が新局面を迎え、演劇を取り巻く状況は大変厳しいものがありますが、popstyleは今年も、宝塚を全力で応援していきます!
それでは、読者が選ぶ「最優秀作品賞」「最優秀スター賞」を、2回にわけて発表します。
【最優秀作品賞】
月組「WELCOME TO TAKARAZUKA―雪と月と花と―/ピガール狂騒曲~シェイクスピア原作『十二夜』より~」
次点 花組「はいからさんが通る」
最優秀作品賞に選ばれたのは、3日に東京宝塚劇場で千秋楽を迎えた月組公演でした! 宝塚の伝統的な和物レビューと、パリを舞台に人間賛歌をうたい上げるミュージカルの2本立て。いずれも、宝塚らしい夢と幸福感に浸れる点が支持を集めたようです。
「暗くつらい時期、『WELCOME―』のチョンパの幕開けを見た瞬間、体中の細胞が目覚めた!と思いました」(30代女性)
「コロナ禍で出演者の人数が減ったことを感じさせない、月組メンバーの熱演。今の月組だからこそできた作品だったのでは」(20代男性)
「レビューが、沈んだ心を華やかに晴らしてくれた。コメディー仕立てのお芝居で描かれた、『誰もがひとときの夢に酔える場所』パリのムーラン・ルージュは、宝塚そのもの。月組の心ある舞台に胸打たれた」(40代女性)
多くの読者が、「芝居の月組」とも称される月組タカラジェンヌの息の合った演技に感動したようです。洋楽にのせた宝塚独特の和物の踊り、軽妙なお芝居、カッコ良すぎる黒燕尾服の男役群舞など、宝塚の「いいところ」をフルコースで味わえた公演。記者も、取材だけでは満足できず、チケットを買って観劇してしまいました。
月組公演にあと一歩まで迫ったのは、花組「はいからさんが通る」です。コロナ禍による中止を乗り越えて上演された、新トップコンビ柚香光さんと華優希さんのお披露目公演。大正時代、戦火をくぐり抜けて懸命に生きた人々のドラマが私たちの胸を打ち、伊集院忍少尉は、柚香さんの当たり役になりました。
「コロナ禍に立ち向かう勇気、希望を与えてくれた素晴らしい作品」(50代女性)
「作品の背景が現在の状況とだぶり、その中でも明るく生きるキャラクターたちに元気をもらえた」(20代男性)
ほかにも、雪組トップスター望海風斗さんの集大成とも感じられた「ONCE UPON A TIME IN AMERICA」、柚香光さん率いる新生花組がさまざまなダンスに挑戦した「DANCE OLYMPIA」などが票を集めました。
劇場内で不要不急の会話をしないなど、感染対策を徹底し、幕が開くのを待ちたいと思います。2021も、すてきな作品に心酔えますように! 次回は、「最優秀スター賞」を発表します。