SOLファンは読むッス 素顔のやましげ校長 山崎樹範インタビュー ★3「浪人時代の転機」

 

山崎樹範インタビュー ★3

 

 【浪人時代の転機】

 ―― 役者への思いは、ずっと秘めていた?
 

 山崎 高校生のときは、どこか人生諦めてた時期でした。通ってた都立高校は大学行くやつがほとんどいない。自分自身も勉強もしてなかったし、かといって手に職もない。漠然と地元の工場かなんかで働くのかなと思っていたぐらい。でも、親が大学進学を勧めてくれたんで、まあ、行けるんだったら行こうかなぐらいの気持ちで塾に行き、サボりながら麻雀とかしながら、結果、現役では全部落ちました。Photo

 ―― 浪人生活は?

 山崎 予備校は10時からなのに、途中にあったパチンコ屋も10時開店で、ついバイクを止めて並んじゃうんです、予備校仲間とね。また、雀荘行ったりとかで、全然勉強しなかった。でも、あるとき、10月ぐらいですね。例のごとくそのダメな予備校仲間と、フリーターのやつと、専門学校行ってるやつと、徹マンをした明け方に隣の公園で、ある者は缶コーヒー飲みながら、僕はダラダラしながら、くっちゃべってたんです。「俺ら、こんなんしてダメだなあ」って言いながら。そのとき、急にそのフリーターでどうしようもねえと思ってたやつが、「俺、漫画家になるわ」って言い出したんです。「はっ? おまえ何言ってんの?」「いや、実はだれにも言ってなかったんだけど、俺ずっと中学校の頃から漫画描いてて、このあいだ『少年マガジン』の賞に応募したら入選したんだ」って。

 ―― すごいですね

 山崎 「それで、今、連載に向けて動き出してんだ」「えーっ!」って。いつも一緒にいて、「おまえ、どうしようもねえなあ。俺らはまだ大学目指して勉強してんだ。おまえは何もしてねえじゃねえか」って言ってたのに。急に、漫画家になって夢を叶えようとするやつが現れて、ビックリして。

 ―― もうルートに乗っちゃってる

 山崎 専門学校のやつも、「やっぱさあ。どんな夢を見るかが大事なんじゃなくて、夢に向かって何してるかが大事なんだよな」って、柄にもないこと言い出して。いつもだらしなくつるんでた仲間たちが急に大人に見えて、そのとき初めて焦ったんです。「ヤベエ、俺何もしてねえぞ」って。そのとき、「俺、芝居やりたかったんだ」って思い出した。じゃあ、まずは大学受かってからだと思って、そこから真剣に勉強を始めた。それで受験はなんとか通って、入学式の次の日にはもう演劇研究会に行ったんです。そいつには、今でも会うたびに感謝してます。
 

山崎樹範(やまざき・しげのり) 1974年2月26日、東京都出身。特技は卓球。「劇団カムカムミニキーナ」で約 20本の作品に出演。「プロポーズ大作戦」(フジテレビ系、御法川潤蔵役)、「D r.コトー診療所2006」(フジテレビ、三上新一役)、「2ndハウス」(テレビ東 京系、片山良三役)、「電車男」(フジテレビ系、浅野真平役)、「天体観測」(フ ジテレビ系、長谷川健太役)などドラマ出演多数。「タモリ倶楽部」「うふふのぷ」などバラエ ティーでも活躍。2005年10月から、TOKYO FM「SCHOOL OF L OCK!」のメーンパーソナリティー(やましげ校長)として出演中。

★来年2月22 日(金)夜「やましげ・ひとりぼっち」定期ライブを開催。東京・半蔵門のTOKYO FMホールで。前売り券 3000円、当日券 3500円。詳細は藤賀事務所(03・3355・5467)またはひとりぼっちHP http://www.mh-fujiga.com/yamashige/event.htmへ。
*公式ブログ
http://ameblo.jp/yamazaki-shigenori