(清)です。「転々」もう見ましたか?これから三木聡監督からうかがった名場面の裏話を書くので、「ネタバレ嫌!」「見るまで楽しみにしたい!」って人は見ないでくださいね。
【エピソード1】 「カバンの中のダルマ」の元ネタ
文哉(オダギリジョー)がロッカーの鍵を見つけ、ロッカーを開けると、黒いカバンを発見。いかにも札束が入っていそうなカバンの中身を見ると・・・赤いダルマがたくさん。全部赤いダルマと思って並べていると、なぜか最後は天狗の鼻だっというシーン。物語の序盤でありましたね。
あれは、シティボーイズで似たようなネタがあったそうなのです。大きいダルマが置いてあって、それを切ってみると、少し小さいダルマが出てくる。そのダルマをまた切ると、より小さなダルマが。マトリョーシカみたいに、どんどん小さなダルマが出てきて、またダルマかなっと思ったら、最後はなぜか、梅干しのタネが出てくる・・・。なぜ、梅干しのタネが・・・っていうのは、なぜ天狗の鼻が・・・に通じる脱力系ですよね。
【エピソード2】 オダジョー、ハイター置きのの機転
大学の前から聞こえるピアノ曲「亡き王女のためのパヴァーヌ」。福原(三浦友和)が名曲の心地よさに浸っていると、「リンリンリーン」とけたたましくベルを鳴らす自転車のおばちゃんが。「うるせー!」と福原がキレて、自転車のベルを手で回し取る。あっけに取られたおばちゃんが車と接触して転倒。買い物袋から、ワイドハイターが飛び出す。僕も爆笑した場面です。その後、文哉がガードレールの上にワイドハイターを置いて、さらに自転車のベルをその上に載せてましたね。ワイドハイターのくすんだ水色が妙に目立ってましたし、ハイターの底のくぼみがガードレールにフィットする感じで、乗っけたくなる気持ちに共感しちゃうんですよね。実は、このワイドハイターとベルを上に乗っけたのは、台本ではなくオダギリさんの機転なのだそうです。オダギリさんは、「イン・ザ・プール」でも、カバンを置き忘れて取りに戻るというところを考えたのだそうです。役者さんが手に持った物をどこに片づけようか、どこに置いておこうか、と自然に考えるところから生まれた発想なのだそうです。
【エピソード3】 性病科のネオンロケで、オカマのもめ事に遭遇
「性病科」のピンクのネオン看板。妙でしたよね。あの撮影のとき、横の道の方で、オカマの人が近くの住民ともめてて、お巡りさんが間に入って、「冗談じゃないわよーーー」とかオカマ言葉でおこっていたそうです。ロケ隊は、夕日落っこちるのを待ってて、照明のスタンバイの待ちがあったから、そんなトラブルに遭遇したのだそうです。でも、そのオカマさん、メイクとかしてないから見た目はオッサン! 面白がって三木さんたちが見てたら、お巡りさんに「なんですか」って突っ込まれて。「オレって変なことに遭遇するんですよね」と三木さんは笑ってました。
そうそう、宇多丸さんが「ウィークエンド・シャッフル」のオープニングトークで、また「そっち系」の話をしてくれました。ありがとうございます! これは、ポッドキャストで聴けますよ!↓
http://www.tbsradio.jp/utamaru/podcast/index2.html
あのさあ、かなりランクも上昇してるんだから、バナー貼り忘れるなよ。最近、ワシの仕事これぐらいしかないんかなあ。(非モテ編集長)
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