編集長(二代目)です。
台風のお加減はいかがですか?私はちょっと、帰るタイミングを逸したような ので、こうしてブログを書いてます。編集部の仲間達もみんな居残ってます。姫は仕事してるし、(汗)デスクは来週の原稿をチェックしてるし、(清)はソファで脚開いてご機嫌で寝てるし。。。。。
皆様、5日のALL ABOUTのジョン・キャメロン・ミッチェル大特集、読んでいただきましたか?4日のブログに書いた通り、彼や彼の作品は、私のささやかなエンタメ担当記者人生の比較的長い期間を彩ってきました。そんなわけで、彼にまつわる思い出を何回かに分けて書いてみましょうか。
地味な外見に拍子抜け
最初の出会いは、2001年10月31日、新宿のパークハイアットの1室。彼が映画版「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」の宣伝で来日した時でした。ど派手メークの印象が強かったからですから、どんな強烈人物が出てくるかと思ったら、いきなり拍子抜け。細くてシャイそうで、優しい笑顔の青年が出てきたのです。服装は下の写真の通り、紺のトレーナーにジーンズ姿でした。「カジュアルですね」って聞いてみると「普段の服装は地味なほうだよ。ヘドウィグだって舞台を降りると地味な格好をしてるでしょ」といたずらっぽい笑顔で言われました。
「ショートバス」の原点ベルリンに?
当時のインタビュー録音を聞き直すと、当時の私の関心事は、どうしてこんな異色作が出来上がったのか?という点に向いているようでした。例えばこんな問答です。
二「あの外見はベビーシッターがモデルになったと聞いていますが」
J「彼女は大きな髪形でいつもたばこをくわえ、『くずれたゴージャスさ』を持っていたんだよ」
二「ベルリンでの経験は作品に影響を与えてますか」
J「そうだね。父がベルリン駐在の司令官だったんで、よく訪ねて行ったんだよ。すごい大きな家に住んでたな。それで、夜にはゲイバーやパンクロックバーによく出入りした。そこには東から逃げ込んだ人がたくさんいてドラマチックだった。ベルリンの内臓みたいな場所だね。僕はベルリンという都市の異なる両面を見ていたんだね」
今思えば、当時の私のインタビュアーとしての力量不足もあって「『カタワレ』探しという作品の核心について、あまり突っ込めませんでした。思い返せば、9・11の直後なのに、そのことも聞いてないんですよね。
でも、2つ目の答えをよく読んでください。ベルリンをニューヨーク、バーをサロンに置き換えればまさに「ショートバス」の世界ではないですか。あの、衝撃作の発想の源がベルリンでの経験にあったことがうかがえますね。
その他、印象的な言葉をつづるとーー。
ヘドウィグ的感性とは?
J「ヘドウィグ的な感性とは、ユーモアのセンスを持ち、自然体で、ポストモダンであること。ここでいうポストモダンっていうのは、ベルリンの壁の向こうには『こんなものがある』と想像してユニークなものを作り上げるという意味でね。分かるかなあ?」
J「お客さんの反応を見ると、ヘドウィグの状況は極端だけど、みんな同一視してるみたいだね。テーマにしているプラトンのMythは普遍的なもの。その普遍性にみんなの経験を重ねてみてるんだね。それに、ヘドウィグのように愛を通じて完全性を求めることって、普遍的だと思うし」
僕はインタビューで外国語を覚えるんだ
最後は多少打ち解けて、「Mythは、神話でいいんだよね?テレビで語学の勉強する人は多いんだけど、僕はインタビューで外国語を覚えるんだよ」なんて、人懐っこく尋ねてきました。
神経質そうだけど、包み込むような温かさのある人ーー。これが初のJCM経験の印象でした。その時点では、2人の素晴らしい俳優の体を通して、彼の作品世界をより深く知ることになるとは思ってもいませんでした。三上博史、山本耕史の両氏と語りあったJCM像は、追って紹介しましょう。
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