編集長(二代目)です。
今日って別に書かなくてもいいんだけど、バックナンバーを見返すと7月2日以来、連日更新が続いてるんですよね。だったら何か書かいたほうがいいかななんて、殊勝なことを思い立ってしまいました。そんなこと言い出すと、更新地獄にはまるかもしれないけど。。。。
実は今週って案外働いてます。鬼編集長として隊員たちを怒鳴りつける業務の他に2本もバレエ原稿を出してしまったのです。
1本は以前、当欄でも紹介したKバレエカンパニーの橋本直樹君のインタビュー(3日付け夕刊)。ケガをした熊川哲也氏の代役で、彗星のように現れた期待の若手です。初対面なのですが、首の傾け方とか雰囲気が、「熊川っぽくなっている」んで驚きました。聞けば、前回のツアーでは公演が終わるごとに熊川氏からマンツーマンで事細かなレッスンを受けたとか。そりゃあ似て来ますよね。あと、楽しかったのは話好きなこと。ダンサーって口べたな人が多いんですけど、彼は「何か話さないと苦しいんですよ」と言っちゃうんぐらいで、インタビューも盛り上がりました。あと、モスクワのバレエ団でソリストを踊っていたそうなので実力は折り紙付きということも分かった。スター性、実力も十分なので、17日に開幕するバレエ団の「ドン・キホーテ」公演での活躍も期待できそうです。橋本君は19、22日に主演しますよー。
もう1本は、5日付け朝刊に載った「バレエ・リュス」に関する記事。と言っても、フツーの人には何のことか分からないかもしれませんが。それって、20世紀初頭のパリにセンセーションを巻き起こしたバレエ団のこと。再来年が旗揚げ100周年に当たるので見直し機運が高まってるという切り口でまとめました。
記事中ではバレエ・リュスに関する本、展覧会、映画、公演のことを紹介しましたが、最後に紹介した「バレエ・リュス 踊る歓び 生きる歓び」なるドキュメンタリー映画は、特にお勧めですよー。内容は一言で言うと、バレエ・リュス解散後のダンサーたちの波乱の歩み。団が解散したとはいえ、ダンサーたちは踊らないと生きていけませんから、やがて、新たなバレエ団を立ち上げる。ところが第二次大戦の戦火に追われて、米国に逃れます。やがてブロードウェーで成功しつつも、内紛や資金難に見舞われ、全米の地方都市をくまなく回ったり、南米、オーストラリアにも巡演する。そんな下りを当時のダンサーの証言と映像で構成するんだけど、誇りを失わずにドサ回りをした様子や、色恋沙汰で内紛が起きたことなど、語られるエピソードの一つ一つ人間的で面白いんですよね。公開は年末だそうですが、バレエファンでなくても人間ドラマとして十分楽しめると思いますよ。
そんな訳で、明日も仕事。(央)隊員が、長年憧れた「あの人」を取材するために燃えているぅ。取材現場に立ち会う予定です。
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