きょう夕刊のPop Style「ALL ABOUT」に掲載した細田守監督のインタビューなんですが、本当に面白いこと、いいことばかり語って下さったので、取捨選択に苦労しました。「時をかける少女」をはじめとした、細田さんの作品への思いを少しでも感じ取って頂ければ幸いです。それにしても、前回、今回の記事に関しては、通常の新聞記事とは違うことをいろいろやろうとしたため、細田さんご本人はもちろん、渡邊隆史、齋藤優一郎両プロデューサーをはじめ関係者の方々にはひとかたならぬお世話になりました。この場を借りて、改めて感謝申し上げます。
で、実は先日、「時かけ」の試写を拝見する機会に恵まれました。率直に言って感動しました。泣かされました。アニメとか実写とかの枠を超えて、前向きに生きていこうという勇気と元気をもらえる、切なくもさわやかな青春映画の傑作だと思いました。
「アニメなんか見ないし、細田守って誰?」という人にこそ、ぜひ見てほしい作品です。原作を知らなくても十分に楽しめますし、 それでいて原作や過去の映像作品を知っていれば、それに応じて楽しみ所が多くなるという仕掛けも心憎い限り。現時点での細田さんの集大成というか、将来的に細田さんのフィルモグラフィーを見渡した時にマイルストーンとなるような作品と言えるのではないでしょうか。
あと、作品解説で映画の「デジモンアドベンチャー」について紹介しましたが、実は細田さんはテレビアニメの「デジモンアドベンチャー」も1話だけ演出しています。その演出回である第21話が偶然にも、CSやケーブルテレビのアニメ専門チャンネル・アニマックスで、あす29日午後5時30分からと、あさって30日午前6時からの2回、放送されます。劇場版第1作とテレビシリーズとをつなぐ重要な回ですし、テレビアニメのDVDは全話収録ボックスが7月25日に再発売されるものの、単品では売られていないので、貴重な視聴機会になります。手近に見られる環境がある人には、ぜひチェックをお薦めします。